事故を知ったのは一週間後だった。
昼飯を早弁している時隣の席にいたクラスメートが言った。
「こないだの高速で事故ったやつ、辰雄知ってんじゃん?同じ中学だろう?」
「何?、事故って」
「ほら、こないだ事故で女子校のやつ死んだだろ」
「誰が死んだって?」
「ナントカってほら、女子校のやつだよ、知らねーの?」
留美子の名前だった。
夜になって長池に電話をしてみた。長池は辰雄とは違う高校に進学していた。
「おう辰雄か、久しぶりだなぁ」
全く変わっていない声だった。
「今日、留美子のこと聞いたんだけど」
「あぁそうか、俺は3日前に聞いたんだけどさ、びっくりしたなぁ」
事実だった。留美子は死んでしまったのだ。
留美子が死んだ?え?あの留美子だよ?
留美子の思い出は沢山あるが、ふたりだけの思い出はあんまりないなぁと辰雄は思った。
その日はテレビも見る気が起きず早めに布団に入った。
いつまでたっても眠気がこなかった。それでもしばらくするとうとうととしたらしい。
横向きに寝返りをうった時、突然何かに全身を揺り動かされたようにはっとした。
あの時の虫を思い出したのだ。
あれは留美子だ!
昼飯を早弁している時隣の席にいたクラスメートが言った。
「こないだの高速で事故ったやつ、辰雄知ってんじゃん?同じ中学だろう?」
「何?、事故って」
「ほら、こないだ事故で女子校のやつ死んだだろ」
「誰が死んだって?」
「ナントカってほら、女子校のやつだよ、知らねーの?」
留美子の名前だった。
夜になって長池に電話をしてみた。長池は辰雄とは違う高校に進学していた。
「おう辰雄か、久しぶりだなぁ」
全く変わっていない声だった。
「今日、留美子のこと聞いたんだけど」
「あぁそうか、俺は3日前に聞いたんだけどさ、びっくりしたなぁ」
事実だった。留美子は死んでしまったのだ。
留美子が死んだ?え?あの留美子だよ?
留美子の思い出は沢山あるが、ふたりだけの思い出はあんまりないなぁと辰雄は思った。
その日はテレビも見る気が起きず早めに布団に入った。
いつまでたっても眠気がこなかった。それでもしばらくするとうとうととしたらしい。
横向きに寝返りをうった時、突然何かに全身を揺り動かされたようにはっとした。
あの時の虫を思い出したのだ。
あれは留美子だ!