僕らはみんな生きている♪

生きているから顔がある。花や葉っぱ、酒の肴と独り呑み、ぼっち飯料理、なんちゃって小説みたいなもの…

ハートマン番外編…林をぬけて

2012年02月19日 | SF小説ハートマン


任務ではない久しぶりの単独行動だ。


宇宙(ひろし)は2ヶ月あまり続いたセクションでの強化訓練を終え
気力が充実していた。

しばらく地球に戻って温泉にでも入ってこい

そう言われて定期便に乗ってはみたものの
何故か胸騒ぎが収まらずその便でここに戻ってしまった。


やはりそうだ。


植物にはハンディウエポンで焼かれた跡がくっきりと残っている。








原子力施設に侵入する









赤外線センサーが増やされている
通常のエネルギー施設ならこんな事はあり得ない。

宇宙(ひろし)は確信した。

さらに奥へ侵入を続ける










おっと危ない
植物に擬態した触覚センサーだ。

ゆらゆらとうごめくコイツにうっかり触れようものなら
四方から細く絞られたレーザービームが降り注ぐはずだ








こんな威嚇は子供だましだ
だが、うっかり近づかない方がよい
決まって何かトラップが仕掛けられているものだ

宇宙(ひろし)は気配を消した。
このまま暗くなるのを待つしかないのか…


数分もしないうちに
植物たちの一角がうっすらと明るくなる
スパッスパッっと微かな音
ダクトを廃棄物が通過する時特有の音だ
続いてズサッと何かが投げ出される音


行き場のない核廃棄物が
あの事故から100年も過ぎているというのに
未だに問題を起こしている

またか
宇宙(ひろし)は拳を握りしめた。









不法投棄だ。





























コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 梅の丘にて感動すること | トップ | 今日のオススメ »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

SF小説ハートマン」カテゴリの最新記事