地球に到着したと思われる物体からは
相変わらず光とβ電磁波が放出されていた
宇宙検疫隊が自衛隊とNASAの協力を得て監視を続けている
およそ72時間が経過した頃
物体から音が聞こえ始めた
それは正確に5つの周波数で順番に2秒間ずつ発せられ
3回鳴った後10分休むことを繰り返していた
テレビのニュースを見た子供が
昔の鉄道博物館で見たロマンスカーの警笛だ、と叫んだ
コミュニケーションを欲しているのかも知れない…
現場にSAKAMOTOが招集された
SAKAMOTOは日本生まれだが、宇宙通信音楽理論で世界的権威で
U&U(ユニバーサルユニバース:2050年ナスカに設立された宇宙大学)の特別委員の肩書きを持つ
星間音波がブラックマターの基盤だと初めて証明したことにより一躍有名になった
さらに72時間が過ぎると、
音は次第に小さくなり消えてしまうかに見えたが
物体の中心が白く形を現し始めていた
鳥か?
物体の一部が粘液のように広がったかと思った瞬間
人間の子どもと思われる生物が絞り出された
しっかりと直立し歩き始める…
歩いた後に奇妙な物が残されていた
卵なのか?
そして次々と成長を始めた異星人達
どこから?そして目的は?
SAKAMOTO教授の分析結果は?
つづく