爺のつぶやき

後期高齢者で知識や話題に乏しい田舎ジジイですが、
見たり聞いたりその日の出来事をつぶやいています。

安倍首相の巧妙な嘘

2020-03-30 08:32:02 | つぶやき

北海道新聞「卓上四季」より転載しました。                
巧妙な嘘      
先週、国会で安倍晋三首相の答弁を巡り「嘘(うそ)つき」論争が起きた。「またか」の感もあるが、やや複雑なケースだった▼23日の参院予算委で野党議員が「都合の悪いことになると『あの悪夢の民主党時代は』と言って一切答えない」と首相を批判した。首相は「悪夢のような民主党と言って(質問に)答えなかったことはない」と反論した後、「国会答弁で悪夢のような民主党と答えたことはない」と言い換えた▼後段は同じことを言おうとして間違えた可能性もあるが、一度出た言葉は元に戻らない。会議録を見ると、昨年2月25日の衆院予算委で首相は労働者の賃金水準に関して「民主党政権時代は、まさにこれは悪夢だったんですよ、間違いなく」と断言した▼これはアウトだろう。野党は「嘘つき」と批判した。より問題なのは、首相が質問をはぐらかし、特定の言葉を国会で言ったか言わなかったかの問題にすり替えたことだ▼心理学の世界で、嘘は3種類に分けられる。事実と異なる「まったくの嘘」、事実よりも大げさまたは控えめに表現する「誇張表現・過小表現」、事実の一部に着目させて誤解させたり、内容をあいまいにしたり、事実の一部を隠したりする「巧妙な嘘」だ。(村井潤一郎編著「嘘の心理学」)▼時に「ご飯論法」とも呼ばれる首相のすり替えは、「巧妙な嘘」に分類できよう。事実と異ならずとも嘘は嘘である2020・3・30
          
                    どうしん川柳
                           見え見えの政治のうそに泣かされる 札幌 筒井英子
コメント (1)
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