手術を振り返って
昨年1月15日「胆管がん」の手術をした。記憶をたどってみると朝顔を洗い、トイレを済ませ看護師さんに付き添われ車いすで手術室に家族と向かった。
8時30分に家族と別れて手術室に入る。看護師さんからリストバンドと本人確認をされ、執刀医や麻酔科医、看護師さんが出迎えて挨拶をしてくれた。
昨日、執刀医の先生から「肝臓の付け根から、胆のう、胆管、12指腸、膵臓半分切除し、小腸までの3か所繋ぐ」といわれ11時間の手術になると言われていた。
問題はその後の合併症で膵臓の膵液モレが一番危険だという。手術してからの4~5日がしれんとなるという。
医療チームのスタッフは手術用マスクと帽子で10人ほどいたが、執刀医の先生しかわかりませんでした。「よろしくお願いします」と挨拶してから車いすを降りて手術台に上がった。
「昨夜はよく眠れましたか・・・?」と聞かれた記憶があります。すぐ、麻酔医が準備をしていたのか背中に麻酔をされた記憶があったが、いつの間にか意識が遠のいてしまった。
午後9時30分、カミサンと次女が集中治療室にきて声を掛けてくれた。「手術終わったよ」と知らされおぼろげながら意識を取り戻した。
あぁ無事終わったんだ。思ったと同時に胸も腹も苦しい。足を動かそうとしたが動かない。目に見えるのは身体中のクダがあちこち見える。
それでも生きているということをしっかり意識した。カミサンと娘に「大丈夫だよ、心配かけてすまなかったね。ありがとう」と言うのがやっとだった。