新刊の単行本「成功はすべてコンセプトから始まる」を拝読しました

　京都大学教授の木谷哲夫さんが執筆した単行本「成功はすべてコンセプトから始まる」（発行はダイヤモンド社）を拝読しました。著者からお送りいただいたことをきっかけに、読みました。

　著者の木谷さんは、米国のコンサルティング会社のマッキンゼー・アンド・カンパニーにアナリストとして約10年勤務され、新規事業戦略の立案や業務改善を手がけた方です。現在は、京都大で産学連携や技術移転、ベンチャー企業起業などを研究し支援されている方です。授業では、ベンチャー企業起業論を教えているそうです。

　単行本「成功はコンセプトから始まる」は題名のように、コンセプト立案力の身に付け方の指南書です。



　“コンセプト”とは単なるアイデアではなく、「実現したい将来像」を発見し、それをどう実現するかの戦略を練り、実現するように集中する知的活動のようです。

　コンセプト立案力とは、「面白いが、かなり難しいことに挑戦すること」だそうです。コンセプト立案力による成功例は、米国アップル社のスマートフォンのiPhoneや、フェイスブック社が提供するソーシャル・ネットワーキング・サービス（SNS）のフェイスブックだそうです。

　日本でのコンセプト立案力の成功事例は、日本で展開しているラーメンだそうです。日本食として独自の地位を確立し、世界的に展開し始めているからだそうです。

　単行本「成功はコンセプトから始まる」は第1章から第4章までの4工程で、コンセプト立案力を修得する仕掛けになっています。第4章は「コミュニケーション術」です。コンセプト立案力に裏付けされたコミュニケーション術は、本気でコンセプトの実現を共有する仲間を増やすそうです。

　木谷さんは東京大学法学部を卒業後に、米国シカゴ大学の政治学博士前期課程を修了され、ペンシルバニア大学大学院のビジネススクールでMBA（経営学修士）をとられています。このために、“コンセプト”という日本語のカタカナ表記と英語の“concept”は微妙に意味が違うようです。英語の原義を正確に知らないと、理解しにくい個所があります。また、事例の紹介が簡単すぎて、正確に意味をつかみにくい個所もあります。

　本書は、自分の意志で目標を定めたら、それを実現するために強い意志を持って邁進するやり方をしっかり伝えるものです。