昨日で村の古文書講座が終了した。
最後にテキストになった古文書は「食礼之事並びに諸礼躾方」と「文化十四年飲食闘会」。
ずっとこれまで指導していただいた御歳86歳の藤岡美寿先生は講義に体がついていかないということで前回から弟子の今村先生にバトンタッチされた。
春から隔週の水曜日、全14回を数えた講座もいよいよ最終日。なんだか酷く寂しい感じがする。
礼法に関わる文書はこの村の在野の「偉人」長野内匠が書き写した小笠原流の礼法について詳しく書いたもの。内匠が村内で手習所の師匠をしていた時に躾を教えたテキストらしい。
食礼について詳細にかいてあるのだが、他所に招かれて酒を飲む際の作法を事細やかに書いている。今は酒飲み会は殆ど無礼講になっているので作法はどんどん廃れていくばかりだが、歴史を知ることは決して無駄ではない。
文化14年の大食・大酒飲み大会の文書は実に愉快だった。これが最後の解読だった。「さてこれをどなたか読んでみてください」と何人か指名されたが、皆遠慮。
そこで最後になるのだからと思い切って手を挙げて「私が読んでみたいと思います」と宣言。もちろんじっくり予習はしている。
何箇所誤読した場面もあったけれど、なんとか3枚の記事、通読し終えた。
文字のくずし、言い回しにもやっと慣れてきた。
古文書についてこれほど魅せられるとは思わなかった。現役時代一度通った経験があるのだが、仕事の忙しさもあって引き込まれる事はなかったのだが、今回は先生方の指導のお陰ですっかり魅了されてしまった。
先生に懇請してやっと「来春に再開する」との返事を得たのでほっとしているところだが、この間隙しっかり自学自習しておきたいとやる気満々になっている。
先生方お疲れ様でございました。ありがとうございました。