なんだかせちがらい世の中になった。
この頃日本を席捲しているのが「食品偽装問題」。関西の老舗ホテルから始まった偽装表示が燎原の火のごとく全国へ波及、今や毎日どこかのホテル有名レストラン、料亭など食品を客に食べさせる店が食材を偽装していたことが発覚。社長の謝罪会見が続いている。
日本の社会から倫理道徳が消えてしまった。
何でこうなったのだろう?世を挙っての上昇志向、金儲け主義(経済至上主義)、もちろんベースにあるのは日本が進めてきた近代道理主義国家建設。そして今PPTを象徴としたグローバリズム。
日本人といえば今やスマホ(携帯)。若者から年寄りまで歩いている時でも、中には運転しながら携帯のメールを打っている者もいる。
街に行くと歩いている若者、まず半分以上は片手にスマホを持って弄りながら歩いている。
狂っているとしか思えない。
渥美清が亡くなって、「寅さんシリーズ」が消えたあの温かな微笑みと啖呵を聞けなくなった。
「釣りバカシリーズ」も終わった。西田のハマちゃんも見る事はもうできない。
この二シリーズをなぜ好きだったのだろう?世知辛く功利的な冷たい人間関係ではなく人情の温かさと先に利を求めない謙虚さ。時代の志向性に真っ向から歯向かっていた。
この映画を観ているときだけでも人が「ひと」に戻れた。・・・と思う。
「コンプライアンス」と英語で表現している倫理がその浅さを物語っている。日本には日本の確固たる伝統文化があり倫理道徳を教えてきた筈ではなかったか
功利は儚く冷たいぞ。もっと違うところに目を向ける必要があるのではー