三浦瑠璃氏は安倍政権を守ろうとする世論誘導を行っている。
12月5日のBS-TBSの「報道1930」に三浦瑠璃氏が出演していた。内容は「桜を見る会」についてである。野党の議員はもちろん政権批判を行い、三浦氏がそれについて発言する。三浦氏の趣旨は公文書の破棄は問題だが、この名簿を出せという野党の主張はおかしいという内容である。この主張自体は筋は通っている。
しかし招待者名簿には興味がないといいながら、その理由はアメリカでは普通に行っていることだと主張し始めたところからおかしくなる。アメリカではそのような政権党が有権者を呼んでパーティを開くことなど当たり前だと主張するのだ。
果たしてこれは正しい情報なのだろうか。アメリカも税金で政権党のパーティを行っているのだろうか。もしそうだとすればアメリカのほうがおかしいのだ。三浦氏がアメリカの例を根拠にして「桜を見る会」に総理のお友達を大量に招待することを正当化するのは無理である。
しかも招待者名簿には興味がないと言うのなら、わざわざアメリカの例を調べてくる必要もない。あきらかに論点を名簿からずらそうとしているようにしか思えない。
この問題が大きくなった理由は政権側が明らかに隠そうとしているからである。嘘だとわかるような嘘のつき方をしているからだ。政権がここまでひどい対応をしているのだから、野党が名簿を出せと主張するのはもっともなことだ。三浦氏が名簿に興味がないならばそれはそれでいい。しかし野党が興味を持たざるを得ない状況を作り上げた政権に対しては批判せず、野党だけを批判するのは筋違いである。興味がないならばその問題については黙っていればいい。黙っていないで根拠にならない根拠で野党を批判する。三浦氏は明らかに安倍政権を守ろうとしている。
三浦氏は頭がよさそうに見えるが、筋を通しているように見えながら実は根拠のない主張をしている。あきらかに政権を守るための誘導をしているのだ。視聴者をバカにしている。だまされてはいけない。