東京グローブ座で『正しいオトナたち』を見ました。
傍で見ていればケンカこそおもしろいものはない。大人のケンカなんて最高の娯楽作品だ。そんな大人のケンカを描くコメディ作品である。肩のこらない、面白い作品だった。
作 ヤスミナ・レザ
翻訳 岩切正一郎
演出 上村聡史
出演 真矢ミキ 岡本健一 中嶋朋子 近藤芳正
大人は建前で生きているが建前だけで生きていると息苦しい。そんな大人でもついつい素顔が出てしまうときがある。それがケンカにつながり感情むき出しになり、本音が出てくる。本音の垂れ流しは醜いものだが、実は人間らしい。そういう関係ができたほうが本当の付き合いができる。そういう意味では「正しい大人」なのだろう。
人間の本質が見えてくるような作品だった。
東京グローブ座に行ったのは20年ぶり以上ではないでしょうか。本当に久しぶりでした。おもしろい舞台でした。ただ、私の隣の席の人が最初から寝ていて、その寝息がうるさくて困りました。その人はカーテンコールの時は熱狂的な拍手をしていました。少し離れた席からはクライマックスのシーンで大きないびきが聞こえてきました。彼らも『正しい大人たち』のひとりなのかもしれません。