八重洲ブックセンター本店が来年3月で現店舗での営業を終了する。倒産とか経営不振というニュースではなく、所在地一帯の再開発に伴うものであり、悲しむことではないようだが残念なニュースだ。
八重洲ブックセンターは他の本屋にはない本がある貴重な本屋であった。神田の三省堂や新宿の紀伊国屋にはない本がたくさんあった。インターネットがない時代はそこに一日いてもあきなかった。
今は東京に住んでいないのであまり行く機会がなくなったが、東京に行くと帰りの新幹線に乗るまでの貴重な楽しみの場所でもあった。
しかしインターネットが普及してからは、本屋で本を探すという行為をほとんどしなくなった。する必要がなくなったのだ。ほしい本はネットで買ったほうが楽だし、本の内容や評価も載っているので、それを参考にして選ぶことができる。本屋には悪いと思いながら、本屋に行ってないものを探すよりも、確実に手に入るネットのほうがどうしてみいのである。地方に住んでいるものにとっては特にそう感じる。
八重洲ブックセンターはしばらくは仮店舗で営業し、再開発後はビルの中の新店舗で営業するという。しかし今のような雑然とした雰囲気はなくなるのだろう。ひとつの時代が終わったような気分だ。
3月まで何度か東京に行く機会があるだろう。ぜひまたあのちょっと不便な雑然とした本屋さんに行ってみたい。