とにかく書いておかないと

すぐに忘れてしまうことを、書き残しておきます。

マルハラ

2024-02-16 13:39:13 | 社会
 産経新聞が「マルハラ」という新たなハラスメントを伝えた。「マルハラ」とは「SNSで中高年から送信される『承知しました。』など文末に句点がつくことに対し、若者が恐怖心を抱くことを言うのだそうです。

 この「マルハラ」報道を受け、俵万智さんが「句点を打つのも、おばさん構文と聞いて…この一首をそっと置いておきますね~」と前置きしてから、「優しさにひとつ気がつく ×でなく〇で必ず終わる日本語」と、短歌をアップしたという話題がネットで紹介されていました。優しい切り返しでさすがです。

 最近はなんでもハラスメントにされてしまいます。「何でもハラスメント」のことを「ハラスメントハラスメント」つまり、「ハラハラ」という言葉さえ使っている人がいます。この「マルハラ」も「ハラハラ」の一種ということになるのでしょう。何をしてもハラスメントになってしまい、このままでは生きているだけでハラスメントと言われるまでになってしまいそうです。神経質な人間ならば生きていけない世の中です。

 昔から日本人は他人の目を気にします。ネット社会になってからはそれがはなはだしくなってきました。ネットにつながっているということは常にだれかに監視されているという感覚につながります。他者の視線を自己の中に取り込んでいるのです。家の中に一人でいるときでさえ監視されているように感じてしまっています。これは厳しい。

 「マルハラ」は今日的な大問題なのかもしれません。
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映画『哀れなるものたち』を見ました。

2024-02-15 07:50:54 | 映画
SF映画『哀れなるものたち』を見ました。怪奇とシュールさが滑稽さ浪漫性を同時に生み出す不思議なバランスの映画でした。

主人公は若くて美しい女性エマ。しかしエマは言動が普通ではありません。実はエマは妊娠していながら、飛び降り自殺をした女性でした。その女性に、お腹の中の胎児の脳を移植して生き返らせたのです。ですから外見と行動がアンバランスになってしまったのです。

特にエマの言動のアンバランスさが目立つのが、性に関してです。肉体と脳のバランスが取れていたら、性に対する興味はそんなに早くは出てきません。しかし肉体が成熟しているがために、性快楽をすぐに発見してしまい、本能がそれを求めてしまいます。そのために奔放な性生活への旅に出てしまうのです。

旅で描かれる風景は遊園地のような世界です。大人のメルヘンの世界です。昔見たイギリスの映画やドラマにこういう感じの世界が描かれていたのを思い出します。イギリス的なユーモアがこの映画の根底にあり、それが奇想天外なストーリーを支えているのだと思います。

現代的な怪奇浪漫作品であり、既成のジャンルを超えた映画でした。映画の奥行きの深さを感じました。
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芦原妃名子さん急死の後の反応について

2024-02-11 18:12:45 | 社会
以前も芦原さんの死について書いた。原作者の気持ちがよくわかり、あってはならないいたましい事件であったと思う。私の好きなドラマだっただけに、残念でたまらない。

しかし、その後のネットでの反応は私には腑に落ちない。

芦原さんは、確かに脚本について意見が合わず困惑したことを書いていたが、結局自分の納得がいく脚本になったという旨のことをSNSで書いていたのである。だから誰かに仕返ししたかったわけではあるまい。

私は、芦原さんはSNSの異常な反応に苦しめられたのではないかと感じるのである。先にも書いたが、このドラマはとてもよくできたドラマだった。ところが放送中のネットの反応はあまりよくなかった。それは原作者であり、脚本を書いた芦原さんにとって苦しいものであっただろう。

さらに元の脚本家もとりようによっては芦原さんに対して嫌味を言っているようにもとれるSNSの書き込みをしていた。もちろんこの書き込みはそういう意図があったとは断言できないし、テレビ局側のきちんとした対応がなされていなかった可能性が高く、責めることはできない。しかしこのような書き込みが芦原さんを追い詰めた可能性はあるのは確かであろう。

芦原さんにとって一番の大きな問題は、SNSの書き込みによって自分がこんなに苦しんでいるのに、自分の書き込みによって脚本家をはじめとして多くの人を批判の的にしてしまったということだったのではなかろうか。自分が非難合戦の火付け役になってしまったと感じてしまったら、どれだけ苦しいだろう。これは繊細な人ならばだれもがわかるはずだ。

芦原さんには、テレビ局の今回の対応について批判する権利はある。SNSの書き込みも当然のものであったと思う。しかしその後のネットの大騒ぎは想像を超えるものだった。弱い立場の人まで追い詰める結果となり、その苦しみは自分に返って来るように感じられたのではないだろうか。

この問題、いまだにネットで大きく騒がれている。事態をよく理解する事が必要である。そのためにはやはり日本テレビの丁寧な説明が必要であろう。

そしてインターネットの書き込みについて、真剣に考え、議論する必要も感じる。
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映画『リアリティ』を見ました。

2024-02-09 09:07:09 | 映画
アメリカの国家機密リーク事件の尋問を再現した映画『リアリティ』を見ました。現実社会の恐怖を感じさせる映画でした。

2017年買い物から帰宅したリアリティ・ウィナーは、FBIの捜査官に声をかけられます。リアリティは自分が何をしたのかがまだわかっていません。とは言えいくつかの思い当たることがあるような雰囲気です。そんなバカなと思う人もいるかもしれませんが、私たちは常に権力に見張られているという恐怖の中にいます。しかもネット社会では、ちょっとしたことが大きく糾弾させられる可能性があります。そんな権力機構の中で、生きている現代人の心理が伝わってきます。

FBI捜査官は、リアリティに丁寧に質問をします。その中でリアリティは自分の容疑がなんであるかを探ろうとします。疑心暗鬼の中で慎重に質問を答えていると、ある言葉に強い反応を示してきます。このあたりの心理戦がリアルです。この会話の駆け引きがおもしろい。この作品はもとは舞台作品であったようです。この作者がこの作品を作ろうとした意味がよくわかります。

リアリティは逮捕され、懲役5年の判決を言い渡されます。しかし、それが本当に正しい判決なのか。見せしめにされただけなのではないかという、もう一つのテーマが最後に示されます。

「リアリティ」というタイトルは主人公の女性の名前なのですが、リアルな尋問を描いているという意味でも取ることができます。そしてリアルなアメリカ社会という意味でも取ることができそうです。録音記録を再生しているだけとは言いながら、見事に計算されつくされた映画でした。
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山形市が今年もラーメン消費額一位に

2024-02-06 18:41:09 | 社会
総務省の家計調査で、去年1年間のラーメン消費額は世帯あたり1万7,593円で山形市が日本一を連覇したとのことです。冷静に考えると喜んでいいのかどうかわからないのですし、けっこう恥ずかしい気にもなってしまうのですが、2位よりは1位のほうが気分的にはいい。過去最高額だそうです。

山形のラーメンは私も好きです。バリエーションに富んでいて、辛みそラーメン、庄内地方の煮干しが効いたラーメン、冷たいラーメンなど特徴的なラーメンがあり、飽きがきません。山形県の河北町に「肉そば」という鶏肉を使った蕎麦があり、「冷たい肉そば」が大人気です。特に夏はこれが絶対に食べたくなります。その応用で「鳥中華」というラーメンがあり、それも山形ならではのラーメンだと思います。あるお店の「冷たい鳥中華」は絶品だと私は思っています。

ラーメンは庶民の食べ物です。私は今無収入なので、食費を削っているのですが、それでも時々ラーメンを食べるくらいの贅沢はできます。そういう意味ではラーメンは地域の食文化の象徴のような食べ物です。そう考えると、ラーメン消費額日本一は大いに喜んでいいのかもしれません。
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