産経新聞が「マルハラ」という新たなハラスメントを伝えた。「マルハラ」とは「SNSで中高年から送信される『承知しました。』など文末に句点がつくことに対し、若者が恐怖心を抱くことを言うのだそうです。
この「マルハラ」報道を受け、俵万智さんが「句点を打つのも、おばさん構文と聞いて…この一首をそっと置いておきますね~」と前置きしてから、「優しさにひとつ気がつく ×でなく〇で必ず終わる日本語」と、短歌をアップしたという話題がネットで紹介されていました。優しい切り返しでさすがです。
最近はなんでもハラスメントにされてしまいます。「何でもハラスメント」のことを「ハラスメントハラスメント」つまり、「ハラハラ」という言葉さえ使っている人がいます。この「マルハラ」も「ハラハラ」の一種ということになるのでしょう。何をしてもハラスメントになってしまい、このままでは生きているだけでハラスメントと言われるまでになってしまいそうです。神経質な人間ならば生きていけない世の中です。
昔から日本人は他人の目を気にします。ネット社会になってからはそれがはなはだしくなってきました。ネットにつながっているということは常にだれかに監視されているという感覚につながります。他者の視線を自己の中に取り込んでいるのです。家の中に一人でいるときでさえ監視されているように感じてしまっています。これは厳しい。
「マルハラ」は今日的な大問題なのかもしれません。