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第一部 伽耶の興亡
第5章 伽耶のたそがれ 6世紀前半ー中頃
6世紀に入ると、百済や新羅が、伽耶の地の統合をもくろむようになる。伽耶はたくみな外交により、生き残りをはかった。それは、ある時までは功を奏したが、徐々に苦境にたたされる。ついに562年に大伽耶が新羅に降伏し、伽耶は東アジアの舞台から姿を消すことになった。その時期の遺品がてんじされていた。
ここまで第一部 伽耶の興亡 とのテーマで展示品を紹介してきた。古墳時代の倭に伽耶諸国は大きな影響を与えてきたが、必ずしも一方通行ではなく、倭の品々が伽耶から出土することから双通行であったことがわかる。その中で謎めいたことも存在する。次回、それを紹介したいと考えている。
参考文献
アクセサリーの考古学 高田貫太 吉川弘文館
海の向こうから見た倭國 高田貫太 講談社現代新書
幻の伽耶と古代日本 文芸春秋編 文春文庫
古代倭と伽耶 時空旅人 2022年11月号
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