下写真のミャンマー錫鉛釉緑彩塼をネット・オークションで見たのは1か月以上前だったか。落札価格は4万円を超えていたように記憶しているが、どうだったか。
この手の塼は過去に何度か記事にした。このように云う筆者も数多く本歌を見た訳ではないが、塼の裏側が奇麗すぎる点が難点である。このような塼は、寺院の基壇や腰壁、あるいは仏塔(パゴダ)の基壇など建築物を装飾するために用いられた。したがって塼を外す際に下地との間の接着剤の痕跡を残すのが普通である。
過去、福岡市美術館で数点の塼をみた。当時は撮影禁止であったので、自撮り写真はないが、購入した図録から紹介する。
オークション出品作と比較し如何であろうか。上掲出品作と似た感じの塼が過去にも出品されていた。それが下の品である。
下段の緑釉に覆われている枠内には、通常は中世モン(Mon)文字と思われる文字が入るが、上掲写真には明確にみることができない。福岡美術館でみた塼には、明確に文字が刻まれている。この模倣品と思われる塼の背後が以下の写真である。
これもまた、わざとらしく裏面に錫鉛釉の滴りを数カ所にみるが、それは1カ月前にみた冒頭の塼の裏側と同じである。同一人物の手によるものであろうか。
過去、この手の塼でネット・オークション出品作で本歌と思われる品は、1点しかなかった。後はすべて?である。本歌を日本で見る機会はほとんどなく、目を養うのは難しいのでネット・オークション出品の塼は、先ず真贋を疑って欲しいものである。
<了>
買った方は、本歌と思って買っているのでしょうかね、、、? 写し物と知って買っているのでしょうかね、、、?
写し物でも、いざ作るとなると結構費用はかかるでしょうから、、、。
毎度のコメントありがとうございます。
精神衛生上よくないですね。