<続き>
交易陶磁の残分を紹介したい。洋の東西を問わず、大航海時代以降暫く東西交流が盛んになる。北タイ陶磁の隆盛もその流れの一環であろうと考えている。
(シャムから渡来の四耳甕:所謂コンテナー壺)
(ルソン渡来の南蛮甕:中国・華南の焼成であろう)
(マルタバン壺陶片)
(キャップションによると南中国沿海部諸窯とある)
景徳鎮窯系青花磁で蹲る麒麟に松竹文様が描かれている。この麒麟文様はカロンやサンカンペーン文様に影響を与えた。
青磁はいずれも龍泉窯系と記されている。観ていると中国渡来陶磁はバラエティーに富んでいるが、なかでも龍泉窯系青磁が多いように感じた。これらの交易品は琉球王国の進貢船によってもたらされた。中国に対しては進貢船であろうが、東南アジア諸国との交易にも用いられたのであろうか?
下のやや小型の交易船はマーラン船と呼ばれ、近世に島々や薩摩との間に用船されたと記されている。
<続く>
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます