ダムの訪問記

全国のダムと溜池の訪問記です。
主としてダムや溜池の由来や建設の経緯、目的について記述しています。

八幡谷ダム

2017-03-28 17:26:22 | 兵庫県
2017年3月19日 八幡谷ダム
 
八幡谷ダムは兵庫県篠山市の東端、京都府及び大阪府との府県境近くにある灌漑用アースダムです。篠山川沿岸土地改良事業計画の一環として兵庫県のかんがい排水事業で建設された4基のダムの一つで1973年(昭和48年)に竣工し、完成後は篠山川沿岸土地改良区が管理を行っています。
ダム湖周辺は兵庫県立の『ささやまの森公園』になっており、遊歩道や散策路が整備されているほか、里山体験を学べる体験学習プログラムが用意されています。
 
篠山市中心部から国道372号線を園部方面に東進し国道173号線と交差した先で『ささやまの森公園』の標識に従って市道を南下すると八幡谷ダムに到着します。
まずは堤体直下へアプローチ
下流面との間に小さな地山を挟んで右岸に洪水吐があります。
 
さらに下流から
洪水吐からの導流路に取水設備からの底樋吐口があり河川維持放流が行われています。
 
上流面はコンクリートで補強。
 
右岸洪水吐。
 
 
 
天端は車両通行可能。 
 
天端から。
 
ダム湖
ダム湖の奥に『ささやまの森公園』活動拠点施設があります。
さらに公園の奥は京都府及び大阪府との府県境です。

(追記)
八幡谷ダムは洪水調節容量を持たない利水ダムですが、治水協定により台風等の襲来に備え事前放流を行う予備放流容量が配分されました。
 
1492 八幡谷ダム(0877)
兵庫県篠山市川原
北緯度分秒,東経度分秒
DamMaps
加古川水系籾井川
27.5メートル
103メートル
千㎥/千㎥
篠山川沿岸土地改良区
1973年
◎治水協定が締結されたダム


鍔市ダム

2017-03-28 15:13:23 | 兵庫県
2017年3月19日 鍔市ダム
 
鍔市ダムは兵庫県篠山市の加古川水系鍔市川にある灌漑用アースダムです。篠山川沿岸土地改良事業計画の一環として兵庫県のかんがい排水事業で建設された4基のダムの一つで1971年(昭和46年)に竣工し、完成後は篠山川沿岸土地改良区が管理を行っています。
ダム湖にはフナやコイが自生するほかヘラブナが放流され漁業権が設定され釣りスポットとして知られています。
 
篠山市中心部から県道301号を北上し火打岩地区に入って右折すると鍔市ダムに到着します。
下流面は犬走りを挟んで2段構成、きれいに刈り払われています。
 
右岸洪水吐。
 
 
 
鍔市ダムを読んだ歌碑。
 
上流面はコンクリートで補強。
 
貯水池は総貯水容量107万立米で山中の溜池としてはかなりのサイズです。
 
右岸の斜樋。
 
天端は車両通行可能。 
 
左岸から上流面。
 
ダムの下流側からもアプローチできましたが、訪問した日は下流で猟友会が鹿やイノシシの駆除を行っていたので立ち入りを自粛しました。

(追記)
鍔市ダムは洪水調節容量を持たない利水ダムですが、治水協定により台風等の襲来に備え事前放流を行う予備放流容量が配分されました。
 
1493 鍔市ダム(0876)
兵庫県篠山市火打岩
北緯度分秒,東経度分秒
DamMaps
加古川水系鍔市川
34.5メートル
128.9メートル
千㎥/千㎥
篠山川沿岸土地改良区
1971年
◎治水協定が締結されたダム


みくまりダム

2017-03-28 14:21:25 | 兵庫県
2017年3月19日 みくまりダム
 
みくまりダムは兵庫県篠山市の東部、京都府との県境近くの加古川水系三熊川に2009年(平成21年)に建設された兵庫県営の多目的重力式コンクリートダムです。
ダム湖の大芋湖の総貯水容量38万立米のいわゆる『生活貯水池』で三熊川及び下流の篠山川の洪水調節、既得取水権への補強及び河川流量の維持、篠山市への上水道の供給を目的としています。
 
国道173号線の福井交差点から県道702号線を東進するとすぐにみくまりダムを示す標識が現れこれに従って南下するとみくまりダムに到着します。
堤体直下及びダムサイトに駐車場がありますが今回は堤体直下に車を止めて見学します。
ダムはゲートレスで、クレストは自由越流式洪水吐が1門、オリフィスゲートから越流しています。
 
ダム左岸から歩いてダムサイトに登ることができます。
 
左岸ダムサイトは小さな公園になっています。
 
ダム湖は『大芋湖(おくいもっこ)』
地元の大芋小学校の元気な子供たちを『大芋っ子』と呼ぶことにかけて命名されました。
 
貯水容量は38万立米と小さな貯水池。
 
減勢工
左岸の利水放流設備から河川維持放流が行われています。
 
天端は歩行者のみ通行可。
 
下流面。
 
右岸から上流面
クレストの自由越流式洪水吐の下にオリフィスゲート、ゲートの左手に取水設備、左岸に管理事務所があります。
 
3209 みくまりダム(0875)
兵庫県篠山市三熊
北緯度分秒,東経度分秒
DamMaps
加古川水系三熊川
FNW
26メートル
86メートル
千㎥/千㎥
兵庫県土木部
2009年
◎治水協定が締結されたダム


栗柄ダム

2017-03-28 11:27:29 | 兵庫県
2017年3月19日 栗柄ダム
 
栗柄(くりから)ダムは兵庫県丹波篠山市栗柄の由良川水系滝の尻川にある兵庫県土木部が管理する多目的重力式コンクリートダムです。
丹波篠山市栗柄地区は、日本海へ注ぐ由良川水系滝の尻川と瀬戸内海へ注ぐ加古川水系宮田川が盆地で中央分水界を形成するいわゆる谷中分水界という全国でも珍しい場所です。
当然のことながら豪雨の際は両河川が入り乱れ多大な洪水被害を引き起こしてきました。
兵庫県は国交省の小規模ダム補助事業である生活貯水池事業を活用した多目的ダム建設に着手、2013年(平成25年)に栗柄ダムが竣工しました。
栗柄ダムは滝の尻川及び下流の竹田川の洪水調節、安定した河川流量の維持と不特定灌漑用水への補給、丹波篠山市への上水道の供給を目的としています

黒が栗柄ダムのある由良川水系滝の尻川、緑が加古川水系宮田川で間を走る県道97号線が中央分水界となります。 

横長のコンクリートダムでクレストには自由越流式洪水吐が2門、オリフィスゲートがあります。
 
2013年に竣工したばかりでコンクリートは『出来立てのほやほや』感たっぷり。
 
下流面もコンクリートの白さが目立ちます。
 
上流面。
 
天端。
 
貯水池は38万3000立米とそこらの溜池程度のサイズ。
 
横長の減勢工は近くの三宝ダムと共通します。
 
栗柄地区の眺め
この盆地が由良川水系と加古川水系の谷中分水界となっています。
ダム下の田んぼは由良川水系で水は日本海へ、奥の田んぼは加古川水系で水は瀬戸内海へと流れます。
 
右岸から上流面
手前からオリフィスゲート、クレストゲート、取水設備
対岸に管理事務所があります。
 
まだ真新しいコンクリートが特徴で、横長のスタイルは洪水吐の位置が左右逆ながら近接する兵庫県営のの三宝ダムによく似ています。
さらに栗柄地区が谷中分水界という非常に珍しい地形であることにも注目したい栗柄ダムです。

(追記)
栗柄ダムには洪水調節容量が配分されていますが、治水協定により台風等の襲来に備え事前放流を行うための予備放流容量が配分されました。
 
3234 栗柄ダム(0874)
兵庫県丹波篠山市栗柄
由良川水系滝の尻川
FNW
26.7メートル
172メート
383千㎥/356千㎥
兵庫県土木部
2013年
◎治水協定が締結されたダム