演劇書き込み寺

「貧乏な地方劇団のための演劇講座」とか「高橋くんの照明覚書」など、過去に書いたものと雑記を載せてます。

読みやすい本読みにくい本

2020年03月28日 06時41分18秒 | 読書

今読んでいるのが我孫子武丸の「怪盗不思議紳士」とほしおさなえの「活版印刷三日月堂 空色の冊子」。
この2冊がなかなか曲者で、「怪盗不思議紳士」は時代背景を説明しようとしているのか、説明が長く、それに合わせるかのように情景描写が細かい気がする。特に中盤から読みづらく、現在160ページで止まっている。
「活版印刷三日月堂 空色の冊子」はシリーズ5作目。これまでの登場人物の過去を短編仕立てで語る連作だが、これまでの4冊でどういう状況となっているのか(死んでいるのか生きているのか、離婚しているのかしていないのか等)がある程度わかっているので、全体が暗く、146ページで止まっている。
これは、自分が読めなくなっているのかと、北川恵海の「ちょっと今から人生かえてくる」を読んでみたら、一気に読めた。そして、もしかして、「今からちょっと会社をやめてくる」は映画は見たけど、原作を読んでいないかも、と心配になった。
ヤマモトの母親の印象がないのだ。ただ、断片的に文章の記憶があるので、多分読んでいるのだろう。
今回の「ちょっと今から人生かえてくる」でヤマモトの秘密も明らかになって、なかなかいい読後感だった。