歌う介護士

看取りをしたご入居者から「あなたの声は癒される」と。お一人一人を思い浮かべながら、ずっと歌い続けています。

ジルベスターモーツアルト

2006-12-31 23:29:16 | Weblog
年末のテレビ番組に興味を引くものなく、
帰宅してから「第九」に「モーツアルト」。受信料を払う価値ありか(笑い)

明日も5時おきでお仕事のため、お節どころかお雑煮さえも作る気になれず。
因果なお仕事だなあ、フウ・・・。


「魔笛」「ドン・ジョヴァンニ」「フイガロの結婚」、演奏にはないが、それに「コジ・フアン・トオッテ」
どのオペラも序曲を聴けば音楽が流れてくる。
この4大オペラの女声アリアのほとんどを私は歌っている。

オペラにはまるモト(笑い)の「魔笛」
フィガロの出だしの二重唱のいかにも恋人同士のやり取り。
間取りを量るフイガロ、結婚式の被り物に夢中のスザンナ。
男と女の性格が良く表されている。
「コジ」は本当に美しい重唱ばかりです。
結婚したばかりで幸せいっぱいのモーツアルト!

一番思い出深いのは「ドン・ジョヴァンニ」
曲の重厚さと演奏の難しさはもとより、
個人的な思い出がいっぱい詰まっているオペラです。

なんといっても、
いかにも簡単そうに演奏しているように見えるけど、実は、
ごまかしできない歌い手泣かせ!
モーツアルトの時代は、お気に入りの歌い手に合わせてアリアを書いたりしていたようです。
幅の広い音域と音程の正確さ、技巧的に聴こえない技巧の積み重なり。
曲が美しいだけに破綻したら素人目にもわかる怖さ!

何より、セッコ(音楽つきセリフ)が多いので言葉を正確に発音することも要求される。
で、嫌でもイタリア語を勉強せざるを得ないわけ(泣き)

主役ソプラノのアリアは長く高音続き、おまけに繰り返しがあるという長大なものです。音域は2オクターブはある!
テノールは?と言うと、
これまたテノール殺しといわれるほど5線の上が続く!

モーツアルトのタイトルロールは、なぜかバリトン!
「フイガロ」「ドン・ジョヴァンニ」「パパゲーノ」
ソプラノとの二重唱もバリトンが占めています。


モーツアルトオペラを演奏することが多かったので、
当然バリトンとのからみがほとんどでした。
「ドン・ジョヴァンニ」など、バリトン二人に挟まれて自分が何を歌っているのか聴こえなくなった!

そんなことも振り返って、懐かしい楽しい思い出です。


さあ、間もなく新しい年が来る!
除夜の鐘が鳴り始めるでしょう。

新しい道を開いてゆきましょう!
歴史は創るものです。


クリスマスシーズン

2006-12-25 21:31:04 | Weblog
歌い手の端くれですので、この季節は「お忙しいでしょ!」と、良く聞かれます。
お忙しい(笑い)のは本当ですが、
歌が本職じゃないので、そんなに歌ばかり歌っているわけではないのです。

年中行事が立て込むこの季節は、やはりイベントが多くて「お忙しい!」
個人的な夜遊びは・・・?
伴奏合わせ以外じゃ、会社の忘年会くらいでしょうか。

ウ?これ夜遊びって言うのかしら。

イヴの夜は独りでモーツアルトを聴いて過ごしました。

皆さんはどのような夜を過ごされましたか?


おとこごころ・おんなごころ

2006-12-22 00:19:13 | Weblog
移り気なおとこごころの代表は?

ドン・ジョヴァンニのタイトルロール。
マダム・バタフライのピンカートン。(移り気と言うより勝手気まま、罪の意識無)

反して、おんなごころは?

ほとんど見られないですね。
ラ・ボエームのムゼッタくらいかなあ?

オペラの女性は、愛を貫いて死を選ぶほど真っ直ぐです。
これ、台本作家も作曲家も男性のせいなのか、浮気物の女性は登場しません。


わたし?
私など見かけは極めて女らしく、母性的に見えるようです。
ところが、て~んで(笑い)
世話好きではあるんですけど、単刀直入、物事をはっきり言いますし決断も早い。
優柔不断な男性諸氏顔負けでしょ!(笑い)

むか~し、
着物を着て割烹着姿に、フラットなった人いましたが、間違いでしたね!

幸か不幸か、そのおかげで、
男友達はできても恋人と名の付く人はできない!

マ、いまさらそういう年じゃないけどね(笑い)


オペラ、立ち稽古

2006-12-17 23:55:56 | Weblog
立ち稽古にもなれば、本(楽譜)を話して暗譜しているのが原則。
そうしないと演出どおりに動けません。

けれど、歌い手が本業の人も、暮れは書入れ時!
収入を得られるお仕事を捨てるわけに行かない!
と、いうことで、
本を持ったまま演出がつきます。
もとより本業でない人は、そんなに早く暗譜できないのですが、
それが・・・、いるんですねえ!

驚くべき能力を持つ人って!
隙こそモノの上手なれ。ッテ言うでしょう。そのとおりですよ。

「アドリアーナ・ルクプルール」の合唱は少ないので出番も少しです。
ソリストはオーデイションで選んでいるらしいですが、演出家の選出も絡んでいるみたいな感じ。なんでもコネがあるほうがよいですね!(笑い)

いやいや、今夜の練習会場の不便なこと!
私は最寄り駅からタクシーで行きましたが、歩いた人たちは・・・!
迷いに迷って1時間!
ナ~ンテ人が何人も!かわいそう・・・。

以前、私がお世話していたこのブログの名前の会は、
駅からとおいところだと、駅で待ち合わせていくとか、
車の人が迎えに来てくれるとかしていたんですけどねえ。

その頃のまわりは、みんな優しかったですねえ。指導者からしてそうでした。
ふと、懐かしく思い出します。

新たな出会いもあるので、それも楽しいですけど、
割り切れない付き合い、というのもオツナモノではありませんか?



第九の季節

2006-12-15 21:56:36 | Weblog
地元の大ホールでも、毎年「市民第九」が開催されます。
ソリストは比較的若手が起用されているようです。

第九交響曲は一時間の作品で、合唱の部分は15分ほどです。
ソリスト、合唱ともにソプラノは高音が続いて大変。
特にソプラノソロは、うまく歌って当たり前
失敗など出来ません。
バリトンは、出だしがカッコイイ!
テノールは、
ある人いわく、「オイシイ仕事!」

音大時代から、男声は暮れの第九で稼ぎます。
「師走」の「師」は、声楽家もはいるかもね。

ある音大は、第九の合唱に出る女声は大学3・4年生。
ところが、男声は、大学院生から卒業生まで駆り出さないと人数が足らない!
たぶん、いまもそうでしょう。
NHKホールの第九を放送しますが、良く知った顔に出会いました。

合唱のエキストラ(トラ)を依頼されるのは、一般の合唱団からもあります。
貴重な男声は、引っ張りだこなんですよ!

これ、アマチュアの歌い手でも同じです。
アマでもかなり歌える人は多くいますので、あちこちのオペラ団体から声がかかります。
ケッコウ忙しそうです。何しろ、本業以外の仕事ですから(笑い)

好きなればこそ!で、オペラの本1冊、暗譜するのは並みじゃありません(笑い)