歌う介護士

看取りをしたご入居者から「あなたの声は癒される」と。お一人一人を思い浮かべながら、ずっと歌い続けています。

オペレッタへの誘い

2008-02-26 21:30:10 | Weblog
これまで、オペレッタ(歌芝居)は、あえて避けてきました。
オペレッタはセリフもたくさんあり、生の声で歌い芝居するミュージカルに近いものです。
あ、ミュージカルは生の声ではありません。全てマイクで調整しますよね。

作品的には楽しく、喜劇が多いので親しみやすいものです。

サテ、偶然なのですけど、
地元の合唱祭に出場するために選んだ「こうもり」、
その「こうもり」をこの数年手伝っている友人の団体が公演すると言うのです。
指導は、お顔は知っている方。
宮元亜門さん演出の、音楽劇「トウランドット」にも出演している声楽家です。
元は、ご存知の通り、J・プッチーニ作曲のオペラ。

話が来たのが、イーダ役。
と、言うことは合唱のアルトも歌って欲しいということなんでしょう。
「こうもり」は合唱の歌うところ(出番)も多くあります。
オペレッタのソプラノキャストは、オペラより声域が高いので、
アルトも普通より高く、歌うほうは楽です。


あんまりオペレッタは自分が歌うには好きではないし、
本音を言うと、アルトはモーいい。(笑い)
まして演出が細かいと、練習に参加するのが大変になるし・・・。
まだ迷ってます。
どうせ合唱は手伝うことになりそうですけどね。
キャストに入るのと、その他大勢では責任が違いますから。

さあ、どうしようかなあ。
本番は、8月10日だそうです。


遺稿集から作曲

2008-02-18 21:43:23 | Weblog
介護の現場にいるという仕事柄「生死」の狭間を実体験しています。

1年前、2ヶ月ほどヘルプしていたグループホームでの出会い。
そこはターミナル向けグループホームでした。

その後入居者の息子さんの17回忌記念に自費出版された遺稿集。
26歳で夭折された才能豊かな人です。
急性白血病でした。
A5版のノート型。
尾崎豊世代の詩がいくつもありました。
絵画作品もありました。
「この詩に曲を付けてもらえたらいいですネエ。」
「曲を作るなんて考えたことなかったわ。できるかしら?」
「すぐには無理ですけど、頼んでみましょうか。」

その数ヵ月後、入居されていたご主人は亡くなりました。

2日のコンサートの出演者の一人が音大の作曲科出身です。
自作の曲も歌わせてもらったことがあります。
他で歌う許可ももらっています。
その彼が、詩を見てくれることになっていました。

昨年暮れに、作曲をしかかっていると言ってくれました。
忙しい仕事の合間ですので仕上がりは先でしょう。
彼自身も今月、二期会の本科の試験を受験します。
「男声4重唱で創っているんですよ。」
私にすまなそうに言いました。(私、歌ってあげられません)
(私の参加できるところも創って欲しいなあ・・・)


曲の出来るのはまだ先でしょうけど、お母様にお知らせしました。
驚いておられました。
マサカ、ほんの少し関わっただけの私が、そんな約束を覚えていると思わなかったのでしょう。

曲が仕上がったら、一番にお聞かせするつもりです。
残念ながら私は一緒に歌えませんが、コンサート仲間にはお願いしてあります。
男声のアンサンブルは、女声より何倍も好きです。

Kさん、なるべく早く仕上げてね!
私の無理なお願いを叶えてくれてほんとにありがとう!




次のために、選曲

2008-02-10 21:14:03 | Weblog
指導者が不在なので、選曲まで考えるしかない。
たがいに辛辣(笑い)な批判もしながら、一緒に歌っていられるという面白い会である。(時には腹も立つし、立たせているだろうけど)

パートのバランス、オペラ経験、ソリスト経験がアンバランスなので、
重唱を選ぶのは、とっても難しい!

「ランメルモールのルチアの2幕の6重唱は?」
   ・・・女声が、ルチア(タイトルロール)とアリーサ(メゾ)しかいない。

これを提案したのは、テノール。
テノールは、エドガルドとアルトウーロで、どちらも見せ場がある。
バリトンも2人必要。


合唱と異なるので、いくらなんでも、ルチアを2人で歌うとか言うのは論外。
それに音楽的に技量も必要。
少なくともタイトルロールは1人で歌わないと!


楽譜を見ながら考えた。
   「これは、無理。」

実は、私はルチアが好きなのです。が、バランスが悪すぎ!

会に参加してくれるメンバーが、出来るだけ平等にうたえる場があることも、
選曲のひとつの要件です。(私はともかく・・・)
運営するにはそういう事情も考えています。


選んだのは、オペレッタ「こうもり」から1幕の7重唱。
オペレッタは苦手で、あまり好きではありませんけど、
この際、私のことは何とかなるでしょう。

私にとって、歌い続けていることがお仕事のストレス解消に必須、そのためなら
多少のことは譲れます。

ドウセ歌うなら、もっと本番多くしたいなあ!がんばっちゃおうかしら。



うたかたの夢(?)

2008-02-02 23:34:40 | Weblog
本番は、はじまるとあれよあれよというまに終わってしまう。

練習のときの苦しみ(楽しみ?)、合わない時の悩み、辛辣な批評など
全ては、このわずか2時間の演奏のため。

オペラ全曲を演奏しても3時間など、あっという間に過ぎてしまう。
それでも、
このなんともいえないけだるさと満足感、
お客様と一緒に過ごせた楽しい時間のことなど、
「終わりよければ全てよし!」

2月のこの時期にコンサートをするようになってから、
最初の頃のオペラ団体とは形が違ったメンバーになったりしてきたが、
3年前から、やっと、
少しづつ元の形に戻ってきたようだ。
そして、再び少しづつメンバーが増えてきている。

どうしてか私が主になると、男性メンバーが固定して多くなる。
OFEは、歌い手に男性が不足しない不思議なアマチュア団体でした。
どうやら、その不思議な人数配置に戻りそうです。

必要な仕事は分担してしてもらうし、
何をドウ世話するわけでもないのですが、
最初の頃も、練習会場の設置から片づけまで、眺めている(笑い)うちにすんでいることが良くありました。
何しろ、指導者から率先して動く人だったからかも。

そうですネエ、何でも突っ込んで聞かないのが良いのかもしれない。
相談事があるときは向こうから話してくれるでしょ。
言うでしょ「便りが無いのは元気な証拠」って。

うたかたの夢でも見られるのは、見させてくれる人がいるから。
サテ、次はどんな夢を見させてくれるやら・・・。