goo blog サービス終了のお知らせ 

歌う介護士

看取りをしたご入居者から「あなたの声は癒される」と。お一人一人を思い浮かべながら、ずっと歌い続けています。

エアメール宝くじ、その後

2009-10-29 23:41:49 | Weblog
夏に届いた、オーストラリアの宝くじの「当たり登録」。
その後、同じようなエアメールが届いたと3人の方から書き込みがあった。

私の、その後はどうしたかって?
迷わず破棄しました。

登録料も私は2000円でしたが、別の方は1000円だったそうな。

エアメール料金がいくらかかかるにしても、
登録料の8割は手元に入る仕組み。
たかが1000円、2000円だとだまされたとしても騒ぎにはならない。
1回に何百通送っているのかわかりませんが、
20%の確立で為替が返ってきたら?
ただ待っているだけでお金が手に入る。
エアメールには連絡先のアドレスも電話番号もなかったと記憶してます。
「代理人」とか言う名前が記載してあっただけでした。

しかし、個人情報がどうのこうのとウルサイ時代になったはずなのに、
ネット世界は海外まで情報が流れるんだなあ!と妙なところに感心。(笑い)


高齢者で1人住まいの人は、シロアリ駆除とか耐震とかに引き込まれるというが、
入居者の中にも、過去にそういう被害にあった人がいるのも事実。
もちろん本人は、トウに忘れているので家族から聞いた話です。
勤務先の入居者は資産家ばかりなので、
被害額も私の年収の何倍か?
その中には、危うく取り戻したお金もあったとか。
なんと、先物取引まであったらしい。

通販程度で収まっている人は可愛いものか・・・。
女性は年齢に関係なく綺麗になりたい気持がある。
出かける前に化粧をしたきり化粧直しもしないで帰宅するまでそのマンマ!
という私より、皆さんお洒落だ。

1回の購入金額は、私の1年分より高い。

その程度なら止める事もない。


週末から2日間、認知症ケア学会が始まる。
純粋の休日は8日までなくなる。

そうそう、15人で歌う第九は評判が良かったらしい。
楽器15人、歌い手15人。
絶対ありえない構成。
管楽器が多かったしテインパニーまであったので、負けないように声を出した。
合唱であれほど声を出したのは初めて!
ア、もちろん強弱はつけてますが・・・(笑い)。

来年度は歌の本番をもう少し増やしたい。

心のケアは、聴くことからはじまる

2009-10-28 01:07:17 | Weblog
来年度から人事制度が変わる。
ドウ見ても、一般社員にとってプラスになると思えない。

マ、自分のことだけ心配すればいいか。
それぞれが自分の道を歩くしかないんだし、ネ。

朝6時半に家を出て、帰宅が23時だもんねえ!
通勤時間もかかるんだけど、それにしても拘束時間の長いこと。

出勤し、メールを開いて書きこんでいると、ナースコール。
(エ?まだ勤務時間じゃないんだけど)
5回鳴っても誰も出てくれないので、仕方がない。
「チョットお待ちくださいね」
「カバンがなくなったのよォ~!」
(ジョー談じゃない、今日は別の仕事がある)

一旦切ったが、すぐまたコール。
また誰も出ない。
ここの担当者はいるのだが、気づかないのか。

物が盗られるという妄想の入居者。
朝食から帰ってきたとき、パソコンの前に座っている私と顔をあわせている。
40分間の傾聴。まだ短い方だ。

その日の予定を進めるまでに頭の切り替えが必要になる。
耳鳴りがしてきた。

「アンタにしかコンナコトいえない」
事実でないことで悩み苦しむその人は、本当に気の毒だし可愛そうだと思う。
「Kさん、可愛そうねえ」と、最後は背中をなでるしかない。
解決できない妄想なので、直接的な解決策がない。
聞かされる私もかわいそう。


家族と面談。
入居から、意外に早く馴染んでくれた。
医療の移行も自分から承知してくれたという。
担当が違うので、たま~にしか行けないが、
「Hさんが自分で決めて息子さんたちに言ってください。息子さんたちからは強引には言えないんですから」
と、勧めたり、回想をしてくる。
その効果が出た。
家族は、介護の悩み事を話しに来る。
誰にも相談できにくい話題。
ただ聞いてもらうだけでなく、少しだけ安心できるアドバイスを期待してくる。
「少し長く時間を頂きたい」
と頼まれていたが、長かった。
溜まっていた憂さを吐き出せただろうか。

この家族は、別な方からも愚痴を聞いている。

どの場合も、私のスタンスは、
入居者が一番、次が直接介護者の立場を守ること。
それが会社の利益でもあるし、ケアマネの立場でもある。


入居者のGさん、フロアにまだ残っている私を見つけて、
柿を差し入れに、と、いうよりも、
「Fさんがね、自分より先に死なないでって泣くのよ。自分を看取ってほしいって言うの。一緒に泣いちゃったわ。」
GさんとFさんは仲良し。
ともに持病がある、四捨五入すれば90歳。
施設にきて仲良しになった2人。

「4月に会社の制度が変わるんですって?」
(誰からそんなこと・・・、スタッフに決まってるが)
「頼むわね。いてくれないと困るのよ。」

Gさんの細い背中を何度もさするしかなかった。

ご入居者や家族に泣かれるのに、弱い。

本日のタイムスケジュール

2009-10-25 00:00:23 | Weblog
時間に追われる、いや、気にしながら動く慌ただしい一日。
すっかり朝寝をしていたせいもあるが・・・。

たまには9時半過ぎまでベッドに入っていたって罰は当たるまい。
相変わらず肩から腕の筋は痛む。
仕事を辞めればよいのだが、なかなかそうもいかず・・・。

10時前から朝食。
モップをかけて、掃除機は後回しに。
洗濯機を回す。

来週のポスター発表の準備をする。
レイアウトは考えてあったのだが、意外と時間がかかった。
90センチ×130センチのポスターである。
パワーポイントで作った資料をレイアウトする。

発表時間が10分間と短いので、
下読みをしながら原稿を作成する。
5回目で完成。
約5分で終わる予定。
残りは質疑となる。
在籍時間は1時間なので、発表を終えても質問が出るくらい反応があれば嬉しい。

学会の参加費は高い。
事前申し込み者と発表者は、8000円。
一般参加者は、10000円だ。
有休をとって、2日間参加する。
昨年は高松。
今年は有楽町なので地元。
来年は神戸。

介護職に就いて3年してから、自分の職跡を形に残したいと思うようになった。
人から人にするサービスは、形に残らず消えてしまう。
「同じように」とか言われるが、
人が違えば同じにはならない。
認知症ケアでも「統一されたケア」と、よく言われるが、
「統一」とは何をもって言うのか?
よくわからない。
人間のケアをするのに「統一」できるのだろうか?
もし、いきなり機嫌が悪くなった時、
スタッフが違うのに「同じ声かけ」「同じ態度」をしているつもりでも、同じにはならない。
利用者もスタッフもロボットではない。
このような疑問も提示したくなった。

14時、洗濯物を干して(天気がワルウイ!)
昼食代わりのお結びを2個。アップルパイ。
夕食のおかずを作る。
15時半、オケ合わせの為に出かける。

少し早めに着いたが、本番が明日のためざわついている。
ライトや椅子などが並んでいる。
20年前の知人が2人、3人。
来年2月のコンサートの下刷りをコピーしてもっていく。
宣伝というより、スカウト?
音楽の社会は狭い。
必ずどこかで繋がっているので、ウッカリしたことは言えません。
マ、ほんとのことは言っても・・・ね。(笑い)

19時まであわせて解散。
25日は12時からリハ。
14時から本番。
第九は最後。
サウンド オブ ミュージック
ボレロ
第九第4楽章

こうしてみると、オケが主役か?
とにかく、管を含めたオケが合唱より多い。
信じらんないけど、声、聴こえてるのかい?
でも、聞いていた何人かが拍手してくれたから。
あまりの楽器のボリュームに
腹筋を目いっぱいみんな使って歌ってるのがわかる。
合唱でこんなに頑張らないよ。
胸の前に楽譜を広げて声の反響版代わりに使うのだが、
楽譜が振動する。

買い物して、20時半に帰宅。
洗濯物を干して休みます。

扉を開いて

2009-10-24 00:18:54 | Weblog
入居して、1ヶ月から2ヶ月目くらいの間に体調を崩したり、食事が摂れなくなったりする人も少なくない。
スタッフは原因が分からず対処に苦労する。

好きなものを家族に聞いたり、手を変え品を変え、食事の携帯も変えて提供する。
が、食べてくれない。
どんどん体力がなくなり寝たきり状態まで落ちていく。
簡単にいってしまえば「ウツ」。

私の勝手な命名だが「施設ウツ」。
もしくは「棄てられウツ」。
家族は、決して棄てているわけでもないし、
良かれと思って施設を選んだり、
自宅で、どうしても介護できなくて仕方なしに入居を決めたりだ。
その事情は、ご本人も判っている。

重度の認知症以外の入居者は理解した上で入居を決めている。
しかし、頭では理解していても、心が受け付けていない。
心が拒否していると身体に支障が出てくる。
本人も自分で判らないままに体調が悪くなる。

・・・「Aさん、Aさんが具合悪くなると、ママ(娘)が一番辛いよ。」
「わかってる。」
・・・「一人で、あっちもこっちも世話しながら働けないでしょう?」
「わかってるけど、うちで一緒にいたかった。」
・・・「辛いねえ、ママもAさんも、辛いねえ。」

話しながら涙をこぼす。
家族に代わるケアは出来ないが、家族とともに協力することは出来る。
幸い、勤務施設の家族は入居者を良く見てくれる。
食べられない、表情が硬い、
何とか施設に慣れるようにと食事時に訪問して食べさせてくれたりする。

「帰りたいなあ・・・」
・・・「田舎がいいの?」
「ああ、でも、もう誰もいないから帰っても。」
・・・「おうちには一人で暮らしていたんですか?」
「ウン、子供は帰るのが遅いし、夜は寂しかったな。」

連れ合いをなくして、あっという間にADLが落ちた方。
故郷を思い出しながら、横を向いて涙を隠す。

思い出話を引き出したり、
単刀直入に現実を見るように話す。
入居から間もなく体調を崩す方のケアは、
私は「泣かせるケア」をすることにしている。
まだ親しくもない私の前で、ご自分の弱さを出せたら施設のケアを受け入れてもらえると考える。

担当していないフロアの方と、ゆっくり話せるのは限られているが、
ベッドに寄り添ったり、端に腰かけて話をする。

心に錘があるとき、涙を流すと軽くなると、私は信じている。
なぜなら私もそうだから。

ポロッと落ちる涙を拭いたり鼻水を拭いたりするうちに表情が柔らかくなる。
「またお話しに来てもいいですか?」
と、いって離れる。

もちろん家族の関わりの力はもっとも大きい。
体調を崩す一番の原因は「私を視て!」。
家族がその人を見てくれれば回復できる。


服薬の調整などもしてくださった主治医が、
「どうしてあんなに食べられなくなったんだろうね?」と、
私に問われた。
「そりゃあ、家にいられない事情がわかっていても、施設入居が受け入れられなかったんですよ。『なんで自分がここに入らなきゃいけないの』と泣いてましたもの。」と、私。

とても理解あるDr.なのに、気づいていなかったのか。


いよいよ「第九」のゲネプロ、本番。
こういうので休日のお出かけは楽しい。
出かける前に、学会発表のポスターを完成させないといけない。
これからの1週間は正念場。

認知症の人を外出などに誘うコツ

2009-10-21 01:21:13 | Weblog
勤務しているのは施設なので、自宅からデイサービスへの外出とは、また違うが。

施設では、有料サービスだけれど、ドライブして食事するなどのアクテイビテイがある。
食べられる人、ふだん出かけにくい人も含めて順に誘っている。
1回の外出で、5,6千円かかるのだが、
その金額が高いか安いかは、その人(家族)の考え方次第。

勤務先では、一回の支出が1万円以下なら問題なく出かけられるように了解を予め得ている。
もちろん、後見が付いている場合も同じ。

女性のほうが出かけるのに抵抗は少ない。
どちらかというと楽しみにしている。
普段と違うお洒落をして、美味しいものを食べに行く。

こちらとして少々ザンネンなのは、
帰って来て、30分も立たないうちに出かけたことさえも記憶に残っていないこと。
タイヘンな思いをしてお連れしたときなど、ガッカリしてしまう。
でも、
楽しかった印象はどこかに残っているので、
心地良い疲れと、おなかが満足しているのとで、和やかである。
アクテイビテイとは所詮きえてなくなるものだから、スタッフはそれで満足。


今日は、2便で男性ばかりのグループを組んだ。
付き添いも男性スタッフ。
おお!メンバーを見て(誘導が難しいな)。
待たされたりすると「行かない!」と言い出すタイプ。
変わったところへ連れて行かれるのは消極的なタイプ。
この2人が一筋縄ではいかない。

案の定、付き添いは待てない人を1番に誘いにくる。
マア、着替えも済ませて(私が)、本人も行く気ではあったのだが。
いざ、車に乗り込むと、なかなかメンバーが揃わない。
待ってるうちに「行かない」。
「行きましょうよ」と乗せるが、まだ揃わない。
3回乗り降りした。

なぜ待ったか。
消極的な人が「お金が***円もかかるならサイフを持ってきていないのでいけない。」といって断られたと聞いた。
案内のチラシをそのまま見せて何も説明しなかったのだろう。
「大丈夫、お連れするから」と、わたし。
ご本人の居室へ行き、
「たまにしかドライブなんかないし、外の空気を吸ってきてくださいよ。」
「でも、財布なんか持ってないから払えないよ。」
「あら、他の人も同じなんですよ。サービスなんですからお金は頂きませんよ。行ってらっしゃい、楽しんでいただきたいのよ。」
「あなたがそう言ってくれるんなら行きます。」


付き添いスタッフが誘導をするのが本来なのだが、
今日の2人のご入居者は男性スタッフでは難しい。
認知症の方を、その人のためにと計画したアクテイビテイでも、
それぞれの正確と普段の行動を踏まえて、
お誘いし誘導して出かけられるようにするには、コツがいる。

コツ、つまりは「その人を視る」。
素直にスタッフに従ってくださるとばかりは限らない。

待てない人は最後にお連れするとスムーズ。

スタッフが成長したなあ!と感じたのは、
自分たちが誘ってもダメだった後者の人を「ドウ説明して誘導したんですか?」と私に聞いてくれたこと。
いままで同じようなことがあっても誰も何も聞いてくれなかった。


デモね、私は他の仕事をしていたんだよね。
マ、ご入居者たちが楽しんできてくだされば、何より。