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歌う介護士

看取りをしたご入居者から「あなたの声は癒される」と。お一人一人を思い浮かべながら、ずっと歌い続けています。

雨ふって地かたまる

2008-07-31 23:07:38 | Weblog
熱帯夜ではないようで涼しい風が吹いています。

コノ何ヶ月か、直接の部下たちが大小の問題を起こすことが多く対処に頭を痛めていました。(心じゃないです、ア・タ・マ)
  私への反発
  会社規定外の行動
  先を考えないケア
  ets.ets.・・・

原因の最大たるもの。
直属の上司の判断のあいまいさと優柔不断。
恐らく、からくちの批判をする私の言うことが信じられなかったんでしょう。


まず自分の部下たちの本音が聞けるようにしなければなりませんでした。

私が心がけたこと、
結果がわかっていても、まずやらせてみる。
チョットだけ入居者に申し訳ないけれど、部下の「こうしたい」思いを続けさせる。(命に別状はないので)
思い込みが強く力量を過信する部下たちの目を開かせるケアを目の前で見せる。
    (アルツハイマーの方たちがお習字を書いたのには驚いていました)
しても無駄だと判っていても、していることを「誉める」。

勝手な行動をしていた部下には、
ゼッタイ信頼されていると思い込んでいた担当の入居者の本音「嫌い、信用できない」を告げ、判りやすい私が遭遇した事例を目の前で見せた。
高齢者の「思い込み」は単なる思い込みからエスカレートし、盗られ妄想まで発展するし「顔を見ると血圧が上がる!」までになる。


私の直属は、わずか6人。
信頼関係を一旦壊してから築き直すまで、2ヶ月と少しかかった。
今は自分たちが何か行動を起こす前に相談してくれていると思う。

うちの施設で問題なのは私との関係ではない。
長・責任者と名前がつくほうである。
週末は家族交流会、貫禄がないのは本人も重々承知しているはずだが・・・。

携帯を会社に置き忘れ

2008-07-29 00:22:04 | Weblog
昨日、会社に携帯を置いてきてしまった。
気がついたのが深夜の電車の中。
今日は本社で研修、明日は休日、というわけで3日間アナログ(?)生活となる。
(たぶん電池がなくなってるだろ~ナア)
最近、画面が出なくなることがあり不安だけど、しょーがない。
せっかくの休日に会社までとりに出かける気にはなれない。

そう、わずか10年前まで携帯電話など使っていなかったのだ。
まわりが持ち始めて、
「待ち合わせに連絡が取れない。」と言われたのがきっかけで使い出した。
今でも最低機能しか使っていない。

メール機能がついたとき、
「ナンテ便利!」と思ったが、
コミュニケーション手段が、メールばかりになってしまうと淋しいものがある。

顔を会わせない。
声を聞かない。
手紙も書かない。
人と人との付き合いが薄くなってしまったような気がする。
まして返信メールまで来ないと「コノヤロー!」なんて、はしたなく(笑い)
マ、ドウセ聞こえないから。

携帯持たなくても生きていけるけど、
アドレスや電話番号を控えていないので連絡できない。
たかが3日間、それほど急ぎはないだろう。


今日は研修、終えてから「事例検討」の発表練習だった。
うちの上司に言われて応募した「認知症ケア学会大会事例検討会」だったが、
応募する時は、全く社員じゃないように無視された。
チョー中年おばちゃんが独自で作成した事例なんか採用されるはずがないと考えていたんじゃないかな。
ところが、
採用が決まった途端、会社名が出るからだろうが、手のひらを返す!とはまさにコーユーのを言うのだろう。
「プレゼン」の下点検を3回もすると言う。
パワーポイントのプレゼンは初なので、作成するのが困っていたのだが、
どうやらサポートが来そうだ。(これはありがたい)
出張扱いで旅費も宿泊費も出るようで、それはありがたく受けることにした。
うちの会社、認知症ケアを売りにしていて、昨年からいくつか取材も入っている。
その宣伝の一端を私も担うことになるのかな?
                  (給料に反映される方がありがたいけど)

研修で行くのはタマ~になので、よその会社にいるような居心地の悪さを感じていたのだが、少しは馴染めるかもしれない。

施設のアクテイビテイ企画

2008-07-27 23:47:06 | Weblog
毎月、ドライブ企画を立てています。
メインアクテイビテイの全てに関わる立場にいますので、なかなか忙しい。
メイン以外にも、気が向いたとき(時間が取れたとき)
フロアサークル形式でレクを行っています。
スタッフの全員が交代制で行えるのが理想なのですが、
たかがレクレーションといっても、
入居者の認知レベルが量れないと、誰が何をどこまで出来るかが判らないまま押し付けることになりかねません。
そうすると、手をつけることが出来なく、
楽しむためのレクレーションで、かえって混乱させてしまうということになってしまいます。

真夏なので、新宿の高層ビル内の美術館見学とお茶。
入居者5人に付き添いスタッフ3人(運転手含む)
付き添い2人は応援チーム所属で、こういう人手が欲しい時に来る人です。
人手は助かりますが、入居者からは評判が良くなくて、
結局、うちのスタッフが1人付くことになりました。
人柄は良いのですが、何事につけ配慮に欠けているんです。
間に立って、意思の疎通をするのも私の仕事。
腹立たしいことでも、腹を立たせないように、
反省して欲しいことを向こうから言わせるようにするわけです。
うちの施設、
言いにくいことを伝えるのが私、ということになっているらしい。(笑?)

今日の企画をして良かったと思うこと、
障害を持つ家族がいたので自分の楽しみなどしたことがなかったというAさん。
親しくなった人たちと外出しよう、と言っていた矢先に、
具合が悪くなり入院。
バルーン装着で退院。
2ヶ月経ち、体力を取り戻しつつあったので、家族にお話して出かけることにしました。遊びに行くのは、まだ元気だった3年以上前のデイズニーランド以来。
帰館予定より1時間オーバーでしたが、
しゃきっとして、なんだか満足そうな顔に見えました。
一緒に出かけた方たちともたくさんお話できたと言います。

Aさんは昨日お習字にも取り組みました。
「書けない」と言いながらも、
手本を書いて下敷きにすると「写し書き」ができました。


アルツハイマー型の人は、空間認知がしにくくなりますが、
平面の認知は保たれます。
手本を横において、見て書くことは出来なくても写して書くことは出来ます。
中期の末~後期の初めまでは可能かと思います。
やがては、意味が理解しがたい思いつくまましか書けなくなり(書くのが好きな人)ます。
書道サークルは、
認知症(アルツハイマー)の方4人(初期末~後期初)、レビー1人、老人性の方2人と、レベルも混じっています。
書道を長く続けている方2人、4年前から1人(男性)、他は学校時代でしょうか。
ほぼ1時間、お茶を勧めたりして水分を促しながら集中して書きます。
不定期ですが、セッションとして研究してみようと考えています。

タマには歌も

2008-07-25 21:10:42 | Weblog
しばらく本番がないので、音をさらえてます。
モーツアルトはセッコがたくさんあるので難しい。
セリフを話すように歌うには語学力が足りないのです。

「歌はしゃべれ、セリフは歌え。」

そう簡単にいくものではありませんが、全てが勉強です。
学びに年齢は関係ないんですよ!
うちの施設に入居している92歳の方、毎日英会話の勉強をなさってます。
きっかけが、
「アメリカにいる孫と話が出来るように。」
目的があると出来るものなんですねえ。
ええ、とてもスムースに会話なさっています。キングズイングリッシュで!

フイガロのフイナーレを練習する予定ですが、
復習も兼ねて、1幕から歌っています。
フイガロの結婚だけがモーツアルトの4大オペラのなかでオペラ出演する機会がありませんでした。
魔笛もコジ・フアン・トォッテも2回も出演できているのに、残念・・・。
せめて、ハイライト上演くらいは歌いたいですね。

男性のアマチュア歌い手たちは、男性が少ないということもあり、
けっこう声がかかってフル回転しているメンバーが多いです。
好きだからこそ出来るんですけど、まともに仕事をしながらオペラ公演の練習に付き合うのは大変なことです。
私と付き合ってくれているメンバーたちも、
決して近くないのに練習に来てくれる・・・、感謝してます。
会費なんてどうでも良くなっちゃいます。
だって、アンサンブルは、相手がいなくちゃッ絶対出来ませんから!


職場で声を使いすぎるので、どうしても声帯が傷みがちです。
学校の先生と似たり寄ったりかも。
なぜかバリトンはあまり影響がないというのですよ、不公平なの。
だから、大事に声帯を使っていかなきゃ!

練習をしている曲は、
フイガロ全曲。
   スザンナ・伯爵夫人・ケルビーノの各アリアは何度も歌っている。
ランメルモールのルチア、
   ルチアのアリア2曲。D音まで何とか出せるようにしたい!あと少し。
   2重唱は2曲歌ったことがあります。
日本の歌、
   髪。友達の作曲の蝶。


いやア、歌っていいモンですねえ!
母のホームを訪問。母も歌を歌っていた。
しみずーみなとのメイブウツウは~・・・。機嫌が良かったです!
居室のエアコンが壊れていたので修理を早急にするよう依頼。
信じられない、先月から調子が悪かったのに・・・。
苦情を言ったら、すぐ折り返し返事がきたが、
苦情を言わないとだめなのネエ、反面教師にしなくては!



仕事しすぎのような気がする

2008-07-25 01:16:45 | Weblog
2日間ほど頭の中がもわっとして調子が悪かった。
朝食後の薬を作っていたらスプーンに引っ掛けて取りこぼすし、
食事介助をしていながら、
ミルクコップを払いのけてしまった。
ン?
どこか血管が詰まっていたのか?

と、言って弱音は吐きたくないので、
「昨日から体調が悪いの。」といいながらも普段どおりのスケジュールをこなす私でした。

エエ、今日は戻りました。
いつもと同じ、鋭い舌鋒もおまけ!(笑い)

申し送りという仕事があります。
交代時間に次へと送らなければいけないことを伝える一種の「伝言ゲーム」。
次のスタッフたちが動きやすいように伝えるのですが、
これが意外と難しい。
*体調
*排便・排尿・飲水・食事に異常があったか。
*いつもと違う予定があるか。
*次のスタッフに気をつけて欲しいことがあるか。
これらを簡潔に一人一人の入居者に対しての申し送り。
なれないと、必要もないことを延々と・・・。雑談です。
わずか8人の入居者の送りを15分もかけるので、
黙って我慢の子で聞いた直後に一言。
「夜勤に必要なことだけ送って。長すぎる。」

こういう一言がコワイと言われる原因なのだろうけど、
時間を無駄に費やしたくない。


「もう、水様便で大変なんですよオ!背中まで汚れちゃって!」
「下剤20滴、毎回入れるんですう!ナースに聞いたら、ドクター指示だからって言うんですよオ。自分たちは始末しないから、そりゃいいでしょうよね!」
若いスタッフから泣き言。
「なぜドクターに言わないの?」
「いう機会もないし、ナースがいるのに言えませんよオ。」
「チャント伝わっていないからそういうことになるの。ナースは細かく関わってないでしょ。ドクターは、そういうところが判らないと処方の出しようがないのよ。」

たかが下剤、されど下剤です。
直後、夜勤ナースに、
「大変だったんだってネエ。」
「え?なにが。」
「水みたいだったらしいじゃないの?下剤調整しないのこの方は?」
「しますよ。」
「だったらこんなになるまで下剤を入れないでいいでしょう。朝は必要ないわよね。」

小声でさっきのスタッフに、
「こう言うのよ。それでダメなら、『ジャア、一緒におむつ交換してみます?』って言ってごらん。そこまでキチンと言わないとわからないのよね。それが言えるのが日勤リーダーの仕事でしょ!」
「ハイ、言えるように努力します。」

医療関連した知識がないと見られると、介護職はナースの助手でしかありません。
いつの間にかそうなってしまいます。
しかし、老人ホームでは、
看護(ナース)と介護は同じ「ケアスタッフ」と言う立ち居地にいるはずなのです。