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歌う介護士

看取りをしたご入居者から「あなたの声は癒される」と。お一人一人を思い浮かべながら、ずっと歌い続けています。

道化師

2007-04-29 17:58:03 | Weblog
プロ・アマを入れると、オペラ団体はケッコウ数がある。
どういうわけか、公演するオペラが、相談したわけでもないのに同じオペラが続いて演奏されるようだ。

表題の「道化師」は、レオンカヴァレロ作曲。
「カヴァレリア・レスチカーナ(田舎騎士)」とあわせて上演される。

当地域でも、5月に立川。7月に調布、と続く。
立川のは市民オペラと銘うっていても、ソリストはギャラつきのプロ。
市民は合唱団。藤沢市民オペラもそうです。


道化師は、劇中劇がある珍しいオペラです。上演時間、1時間ほど。

   ネッダ・・・・・・女優、カニオの妻。(コロンビーナ)
   カニオ・・・・・・一座の頭(道化師)
   トニオ・・・・・・喜劇俳優(タデオ)
   ペッペ・・・・・・喜劇俳優(アレッキーノ)
   シルヴィオ・・・・村の若者、ネッダの恋人。
   村人たち多数、子供たち(合唱)


イタリア南部カラブリア州モンタルトの小さな村。
1860年代の終わり、聖母昇天祭の日。(8月15日)

ネッダはカニオに拾われ育てられた娘。そのまま妻になっています。
若いシルヴィオと恋に落ち、駆け落ちする相談をしているところを気付かれてしまいます。
トニオ(醜い姿)はネッダに思いを寄せるのですが、受け入れられないのを恨みます。
カニオは若い妻に嫉妬し疑いをかけて不安でなりません。
シルヴィオと逢引するネッダをトニオに知らされ、絶望します!
芝居が始まるので、何とか我慢するものの・・・、
劇中劇のあらすじは、マルデ同じ内容。
カニオは区別がつかなくなり、ネッダを追い詰め刺し殺し、すがるシルヴィオも・・・。

短いオペラですが、有名なアリアは3曲。
プロローグの、トニオが歌う(バリトン)「ごめんくだされ」
自由を求めてネッダが歌う「鳥の歌」
妻に裏切られた胸のうちを秘めたカニオのせつないアリア「衣装を着けろ」

二重唱は、ネッダとトニオ、ネッダとシルヴィオ。
よこしまな愛ですが、片思いと不倫のまったく別な二重唱。

3人の男たちから愛されてしまうネッダ。
愛されることが必ずしも幸せになれない哀しさ。

現代にも通じる三角関係。
ネッダを歌うソプラノは、演奏力と演技力、魅力的であることも要求されますね。
登場が、「鳥の歌」、
すぐ、トニオとの二重唱になり、続いてシルヴィオとの甘い二重唱があります。
表現力が試されそうですね!


レオンカヴァレロは、「カヴァレリア・レスチカーナ」を聞いて刺激され、
「道化師」を作曲したといわれます。

どちらも合唱の出番が多く、合唱無しでは出来にくいオペラです。

まほうの笛

2007-04-25 22:34:19 | Weblog
モーツアルト作曲の歌芝居。
「魔笛」の台本は、依頼したシカネーダー。
シカネーダーは歌い手ではなく役者でした。

初演のパパゲーノを歌ったのは、このシカネーダーです。
そのためか?
主役は、まるでパパゲーノ!
パパゲーノを歌える歌手は、とても得をしています。

「魔笛」の内容には、当時盛んだった「フリーメイソン」の影響が見られます。
なぜか、
一幕で登場のときは、娘を失って嘆くばかりの母だったはずの夜の女王。
二幕を過ぎると、
太陽神ザラストロ(男性)に敵対する敵役にヘンシ~ン!
愛する娘にまで、ザラストロを殺すようにと強制する始末!


「魔笛」の中に登場する愛、

至上の愛・・・・・・王子タミーノと夜の女王の娘パミ-ナの愛
現実の愛・・・・・・鳥刺しパパゲーノとパパゲーナの愛


各場面で歌われ登場する「テルツエット」(トリオ)の対比、

3人の夜の女王の侍女
3人の少年(導き役)
ザラストロ、弁者、タミーノの3重唱


強いはず(?)の王子が、大蛇に出会って気を失い、3人の侍女に助けられる!
王子と、パパゲーノの双方の愛を助けるための道具(笛・鈴)を
二人に与えるのは、夜の女王の3人の侍女です!

太陽神であるザラストロは、ナ~んにもしてくれません。
二人に試練を与えただけ!

ド~考えてもヘンなストーリー!
マ、深く触らないで、音楽を楽しめばこれほど楽しいオペラはありません!

いちば~ん退屈するのは、
ザラストロが登場してくるシーンなんですよ!

モーツアルトの皮肉?
それともフリーメイソン主義を考えすぎた?



リゴレット

2007-04-21 23:45:27 | Weblog
ヴェルデイ16作目のオペラ、それまでのイタリアオペラから劇的にも音楽的にも厳密な舞台構成がされています。

原作は、ヴィクトル・ユゴーの「王様はお楽しみ」。
この戯曲は、一度上演されただけで上演禁止になったという曰く付きの物。
あえて、ヴェルデイはこの台本を選択したのですが、
案の定上演禁止に・・・。

そこで、登場人物名や題名を変更したということで「リゴレット」の登場となったそうです。

ユゴーの原作は、フランス王室の実話を書いていました。
舞台最後の捨て台詞が物議を催し、50年間も上演されなかったそうです。


リゴレット(宮廷の道化師)・・・・・・モデル(ド・ポアテイエ)
ジルダ(リゴレットの娘)・・・・・・・モデル(その娘デイアーヌ)
マントヴァ公爵・・・・・・・・・・・・モデル(フランソワ1世)


リゴレットは、バリトンの最大の難役です。
演技力、表現力、歌唱力、と3拍子揃っていないといけないので、一流といわれる歌手でも、なかなか難しい!

ジルダは、リゴレットが好色な貴族たちから隠して育てている手中の珠。
芯の強さと、柔らかい滑らかさが要求される、コロラトウーラ(またはリリコ)。
声質は違いますが、マリア・カラスも歌っています。

重唱で有名なのは、
ジルダとマントヴァの出会いの二重唱。
マントヴァはジルダに「学生のグアルテルマルデ」と名乗ります。

   セビリヤノ理髪師でも伯爵が「貧乏学生」といいますね!
   当時は学生がもてたのかな?(笑い)

そして、オペラならでは出来ること!
4重唱を、それぞれのセリフで歌わせる!
   娼婦やどのマッダレーナ(メゾ)を口説くマントヴァ(テノール)
   陰に隠れて嘆くジルダ(ソプラノ)
   娘を慰め、いさめるリゴレット(バリトン)


モーツアルトの、ドン・ジョヴァンニでも6重唱、7重唱があります。
かなりな部分をそれぞれのセリフで歌っていますので、ヴェルデイが初めてではないのですが、内容の濃さなのでしょうか。


何年振りでのレッスン。
一声歌って「ジルダは違うね。」と言いながらも、やってみますか!
一幕の2重唱部分を見ていただきました。

1時間、しっかり指導していただけましたが、他のメンバーに申し訳なし!
欠点を厳しく注意され感謝です。

初対面でいきなりなので、緊張して身体がカチカチでした。
「ジルダはね、娘なの!」(笑い)
ええ、そうなんです。オペラの娘役は、せいぜい18歳ですよね!(笑い)

若作りします!(声をネ)


オペラは史実?

2007-04-15 00:54:11 | Weblog
近代になるに従って、実際に起きた事件を題材にして台本が書かれています。

古典といわれる、オペラの登場した頃は、
ギリシャ神話を基にしたストーリーですね。
または、古代文明の頃の登場人物。

モーツアルト辺りから、実際のモデルが登場します。
そのため、上演禁止になったり、書き換えを余儀なくされたり・・・。

宮廷音楽家でなければ、食べていけない時代でしたけど、
風刺精神に富んだ性格だったんでしょうか?


オペラを歌うために、その時代背景や登場人物、
自分がキャストとして歌う役の年齢設定から性格まで、
作曲家が意図した内容を基にして、

私の***(役名)を創ります。

作曲されている音楽から性格は判るのですが、
多少年齢を変えたり、性格も少し変化を自分に合わせて変えることは出来ます。

そのようにして自分の役に入り込んでいくんです。

たぶん、演劇と同じでしょう。


本当は、オペラアリア1曲を歌うときにも、同じ勉強が必要なのです。
また、歌曲にしても同じで、
詩人の気持、作曲者の意図、創られた背景を知らなければ、
「うたごころ」が伝えられないと思います。

オペラを歌ってきて良かったと思うのは、
そういうことの必要性を知ることが出来たことです。


史実が隠れているオペラを探して見ましょう。


新しい仲間に

2007-04-08 00:03:03 | Weblog
入れていただきました。
練習は、合唱みたい?に、全てを全員で歌っているようです。
音とりを皆でしている感じでしょうか。

今日はコレペテイトールがいらしていたので、デイクション中心でした。
あまり声を出せなくて、少々発散不足(笑い)

この数年、仕事にかまけて歌の勉強をしていませんから、
この際、初心に帰りましょ!
単語を引くとこまでは出来ないけれど、意味の書き込みはして行こうかな。

月2回とのお話しでしたが、
皆さんは自主練習と名づけた、音とり練習をしておられるらしい。
やはり、身体に無理が来ている私は、2回以上は参加できないけど、
少し歌う場を広げたいと思って入れていただきました。

自分の主に歌うところでは、どうしてもアルトを引き受けざるを得ないので、
高音が出せる訓練にさせていただけそうです。
皆さんの活動の邪魔をしないように、歌わせていただきたいと思います。

今日の練習、
ロッシーニ  セビリヤノ理髪師より「やっぱりあの人は」
モーツアルト ドン・ジョヴァンニより「手を取り合って」
ヴェルデイ  リゴレットより一幕の長い二重唱


なんと言っても、プリマを歌えるのは気持が良い!(笑い)
ストレスが解消できます!!


皆さんも、身体の中から声を出してみてくださいね!
私なんか、歌っていても、低い声じゃホンとは・・・ね。

別に高音が出なくて低声ばかり歌ってるわけじゃないのよね。
低声域は歌いたくないでしょ、ソプラノなら誰しも。
でも、ハーモニーを創りたいから、仕方ない。

声帯が擦れるのを気にしながら歌います。
ケッコウ大変なんですよ。