明治乳業争議団(blog)

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明治乳業都労委全国事件 中労委で「都労委の不当命令」を覆す闘いを!

2014年01月31日 14時21分46秒 | お知らせ
2014年1月30日、明治乳業争議支援千葉県共闘会議「第4回総会・旗びらき」を開催。 

初めて支援に参加する方もいることから、歴史的な経過を以下のように主旨を報告しました。

闘いの始まり

1985年、明治乳業の異常な企業体質の根幹に迫る闘いとして決起
 
 経験交流と共同闘争の中で「全国連絡会」を組織し、明治乳業の不当労働行為・差別政策の根幹に迫る全国的な闘いの準備を始め、1985年4月に市川工場の32名が都労委に申立て。続いて、1994年に、「全国事件」(9事業所32名・根室、埼玉、千葉、静岡、愛知、石川、京都、大阪、福岡)が申立てを行い、全国的な大型争議として闘っています。

都労委の異常判断が「事件の顔」となった市川工場事件の審理経過

 1 1985(S60年)申立、1996年(H8)に棄却・却下の不当命令となった市川事件。命令は、①申立人らが「企業内苦情処理委員会」を活用なかったこと。②新職分制度移行時の「移行格付け試験」を不受験であったこと等を理由に、格差や不当労働行為の判断を回避。11年余(66回審問、証人20名)もの審理を行いながら、事件判断に欠かせない事実認定を放棄し、門前払いの不当命令を交付。

 2 2002年(H14)の中労委命令は、労使双方から証人6名(8回審問)の審理を行ったが、都労委の判断構造を前提とした棄却・却下の不当命令を交付。

 
 3 東京地裁では、「試験制度によるコース別人事管理を前提としても、集団間には不当労働行為を原因とする深刻な格差が存在する」ことを、豊富な証拠に基づき3証人で改めて立証しました。しかし、2004年(H16)の判決は、格差の存在を一部認めながらも、「・・原告ら主張の格差は順次縮小・解消している」等と事実を誤認し、中労委判断を是認する却下・棄却の判決を交付。

 
 4 東京高裁では、地裁の「格差が順次縮小・解消」との事実誤認を重視し、賃金・職分実態の資料開示を会社に迫る救釈明を申請。高裁は、「当審における新たな争点」と位置づけ、資料提出を会社に命じる決定を行う。会社提出の資料分析を土台に、3証人で集団間格差の立証とその原因を証言。さらに、戸塚元労働者委員の同種事件との比較証言などで、明治乳業の異常な不当労働行為意思の立証に成功。
  2007年(H19)の高裁判決は、結論は控訴棄却ですが、事実認定で①申立人らの集団性、②集団間の「有意な格差」、③格差の原因について「控訴人らの主張を妥当するとみる余地はある」とする等、この種事件の判断要件を満たす内容です。
  しかし、判決は、不当労働行為救済制度の趣旨よりも、「除斥期間」の趣旨を機械的に適用し、「そこまで遡って審理・判断しなかったとしても、中労委の裁量権の行使に違法はない」等と、格差を認めながら救済への審理・判断を放棄します。

 
 5 最高裁では、2009年(H21)2月の不受理決定までの1年8カ月、「上告受理・弁論開始」を求め全力で闘うが、不当判決がだされ敗訴が確定します。


最高裁「不受理決定」を踏まえた二本柱の闘いに全力

1  「有意な格差」を明確にした高裁判決の事実認定を武器に会社に迫る闘い。
 
 最高裁の不受理決定と同時に、東京高裁判決の事実認定も司法判断として確定します。有意な格差の存在、すなわち、「支払われなかった差別賃金」の存在は明らかであり、「古い時代の格差」との司法判断は、当事者間には通用しません。「未払い賃金の清算」を含め全面解決の決断を、(株)明治と「明治HD」に迫る闘いは極めて正当な要求です。

2 都労委「全国事件」は、明治乳業の不当労働行為を許さない最後の闘い。
 
 明治乳業は、高裁判決の「控訴棄却」の結論だけを御旗に一切の解決姿勢を示しま
せん。争議団は、不当労働行為・差別の「やり得」は絶対に許さない決意で、都労委
の全国事件を全力で闘ってきましたが、2013年7月9日、①「集団間格差」の判
断を避ける。②インフォーマル組織を「自主的組織」とし会社介入・関与を否定。
③不当労働行為を示す秘密資料を「入手経路が明らかでない」と証拠を切り捨てる。
これ等は、これまでの不当労働行為の判断要件を覆す「超不当命令」を交付しました。
 現在、中労委へ再審査申立てをし、第一回審査調査が2013年11月13日始ま
りました。新たに、会社包囲を決定的に強め、一日も早く中労委を舞台に解決局面を
作り出すことをめざしています。

明治乳業争議支援共闘会議から菊池事務局長(東京地評常任幹事)か報告
 
 全国都労委事件の闘いのなかで、和田公益委員(11年11月退任)の下で結審し命令になった経緯。結審から1年7ヶ月を要した期間の問題。不当命令に至った問題に関する要請に、警備員を配置しお客様の労働者を排除する歴史上前代未聞の暴挙を犯した問題など等、労働委員会としての使命は何かを運動面からの視点で話されました。
 中労委で都労委命令の問題点を明らかにし、明治乳業の差別、不当労働行為の責任を中労委で勝ち取っていく決意も述べられました。

二部の「旗びらき」でおおいに交流を深める

 労働組合にかけられている攻撃に対する闘いや社会制度上の要求で運動を進めている団体、共に闘う仲間のJALから解雇された客乗原告団・乗員原告団の皆さんも参加され、高裁での闘いの現状に確信を持ち、全国から千葉からの支援を背に頑張ってこられていると感謝の言葉がありました。
 合わせて、明乳争議団のみなさんを苦しめている明治乳業の製品は、解決するまで一切買わないことを原告団は話し合っていますと固い決意もありました。

 それぞれの闘いを共同の力で勝利をつかみ取ることを共に確認し合いました。
  団結してガンバロー、ガンバロー、ガンバロー
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