食の安全・安心に企業(明治)・厚労省は真剣に向き合いなさい
シンポジウム(新宿農協会館)に76名参加(内ジャーナリスト6名)
2012年1月28日
【国民・消費者の声になぜ応えない】
株式会社 明治が製造販売する幼児用粉ミルク「明治ステップ」から、セシウムが最大30.8ベクレル/㎏検出されたニュースが、12月6日テレビ・新聞などで一斉に報道された。この問題は、福島二本松NPOからの検出指摘にも関わらず「北海道の原料を使用しているので安心です」、「独自に検査しているので安心です」などと2週間も隠匿し続けたが、マスコミに押されやむなく公表せざるを得なくなった「営利優先」事件です。
【真相を語りなさい】
明治は、汚染の原因として工程上大量に空気を取り入れることから、大気中のセシウムを取り込んだことが考えられると見解を述べたが、真意の本質はいまだに明らかにしていない。仮に、原因がそうであったとして、空気を取りいれる際のフィルターを企業秘密にする理由はなぜ???
40万缶無償で交換しますと報道したが、実際に交換した数量は?・・・、利用した幼児が12月までに汚染された粉ミルクを知らずに継続して何缶消費したのか?・・・、利用者からの聞き取り調査などを行っているのか。など等企業の責任ある姿勢が見えてこない。
【新宿農協会館シンポジウムに76名参加】
食の「安心・安全」を一貫して求めてきた争議団と支援共闘会議は、汚染の真相と放射能汚染が将来的に及ぼす影響、なぜ、明治はこのような不祥事を続出しているのか、その背景を究明するシンポジウムを開催しました。
◎コーディネーター
松本悟さん(千葉県労働組合連合会議長・明乳争議支援共闘会議議長)
自主検査した市民団体に告発されるまで調査しなかったことや、いまもセシウム混入の原因を明らかにしていないことを指摘。食の安全を守るためにも社会的責任について究明していきたいと話す。
◎パネリスト
◆本間愼さん(東京農工大学名誉教授)
汚染源は、大気、水質、原乳などの経路が考えられるが、明治は、大気からの見解としているが、フィルターを公表しないと言うことは不具合があるからで、会社のためにもならない。情報をきちんと公開しないことには安全とは言えません。原因と対策を公開するよう求めていくことが重要と話しました。また、放射線量の基準値はないとしつつ限りなくゼロを求めることが必要。ドイツの数値(大人8ベクレル/㎏、子ども4ベクレル/㎏)、少なくとも世界保健機関(WTO基準値10ベクレル/㎏)を指摘しました。
◆服部真さん(石川県民主医療機関連合名誉会長)
放射線の半減期が短い種類ほど危険性が高い。福島原発爆発後の状況を示す図面を示し20年、30年先に、内部被ばくに侵された人々が内臓疾患によって、相当数、殺されたという現象が生じる見通しを報告しました。
◆小関守さん(明治乳業争議団団長)
労働者の立場から、明治の二つの異常な企業体質を、繰り返される不祥事の実態と半世紀に及ぶ労働争議の歴史を告発し、セシウム汚染を発生させた行き着く背景を解明し、これまで検査をしない、数値を公表しないとするおごりある姿勢を改めさせる運動が必要と位置付けました。
また、厚生労働省医薬食品局食品安全部監視安全課へ問い質すも、「暫定基準値」以下を理由に、原因究明すら放棄する姿勢を報告し、厚労省など行政の姿勢を正す運動の緊急性を訴えました。
会場発言者11名、その中で、赤ちゃんをおんぶした女性は、小関守・明治乳業争議団長の「食の安心・安全」を守るため、厚労省や保健所などへ活動してきたとの発言に感動し、明治との交渉に参加したいと述べました。
また、一歳半のことどもがいる女性も、今後の明治との交渉に参加したいと表明しました
アンケートに10名から寄せられた内容からも、国のあり方、企業のあり方これらが問われる。多くの国民の関心ごとになってきているので広く語って行こう。行政の悪さ、企業の営利優先を改めさせることが必要だ。
ジャーナリストも6名参加され、「明治の責任を徹底的に追及しなければと思いました」と感想を寄せています。
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