(旧)明治乳業関東工場で死亡災害の山中穂奈美さん一周忌の「命日」行動
2010年5月9日、株式会社明治・戸田工場(旧明治乳業関東工場)で、一人で保守作業をしていた、女性臨時従業員であった山中穂奈美(当時21歳)さんが、昇降機に挟まれ、将来を嘱望された尊い命を落とされてから一年を迎えた。命日にあたる5月9日、工場に対し、チラシ配布宣伝と要請を、埼労連と地元「明乳争議を支援する会」の協力をいただき、朝7時40分から8時まで16団体、30名で行いました。昨年の工場前行動が、丁度「告別式」に当たる日であるにも関わらず、弔意を示す「半旗掲揚」もなされていなかった。本日の行動者が確認したところ、最初は最上迄掲揚されていた旗が急きょ半旗にされたと話がありました。非常に敏感な対応をしたということです。
痛ましい重大災害を引き起こした最大の原因は、保守作業に関する事前教育がなされていなかった。過去に発生している死亡災害をまともに教訓として受け継いでいないところにあると指摘してきました。その様な中で、作業内容・責任者の承諾・誰と作業かなどとした確認報告書が作られ改善の一部と伺いました。現場で働く一人一人にしっかりと安全教育を現場で繰り返し施すことが再発防止の重要な一歩と感じています。
根本的には、半世紀以上に及ぶ解雇や差別事件が絶えない人権をないがしろにしてきた、(旧)明治乳業の異常なまでの労働者管理が優先された企業体質のもとで、人の命の重みに顧みる感覚が麻痺してはいないでしょうか。特に、入社間もない若年労働者に引き起こされてきていることを直視していただきたい。管理者自身が、あらゆる人権・人格を保障することが、企業体質の改善につながり「事故防止」に結びつくものと考えます。
しかし、本日の工場に対する要請にあたって、先ず、警備会社「朝日システムズ」の態度に驚かされました。責任者は、工場から直接要請を受けるなとは指示されていませんと云い、私の判断で受けませんと云う態度を示したことです。警備会社の越権行為に強く抗議すると同時に、工場の業務課に電話を入れ責任者を求めましたが、責任者は近辺に居ないとする中で、「要請書は受取れません」と返事があった。どの様な職位の方ですかと問いただすと、職位はありませんと返答がありました。
警備会社しかり、工場の責任者でもない者が勝手な判断を下すこと自体が、食の安全・安心を損なう不祥事が絶えないことなども含めて、改めてこの会社から「事故撲滅」には程遠いことを伺い知る行動となりました。
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