貢蕉の瞑想

青梅庵に住む貢蕉の日々のつぶやきです。

古人も多く旅に死せるあり

2021-11-12 12:03:38 | 日記
令和3年11月12日(金)
美文を味わう。
「月日は百代の過客にして、
行きかふ人もまた旅人なり。
 舟の上に生涯を浮かべ、
馬の口とらへて老ひを迎ふる者は、
日々旅にして旅を住みかとす。
 古人も多く旅に死せるあり。」

 師匠の現代訳。

「月日は永遠の旅人であって、
行く年も来る年も、李白の言うように
百代の旅人なのだ。
 舟の上で一生を送る船頭も、
馬の口を牽いて暮らしていく馬方も、
毎日が旅であって、
旅を住処にしているようなものだ。
 昔の人で名のある人たち、
能因・西行・宗祇・杜甫・李白なども
旅先で死んでいった。」