令和3年11月29日(月)
白河の関を越えて、いよいよ奥羽に
入る。
芭蕉の心は松島に向いていて、
その焦りのためか、
散文は、どこか、形式や人物の羅列式
である。
対象の自然、特に山や川の文章に
対象の自然、特に山や川の文章に
あまり精彩がない。
そして、松島に来て急に緻密で勢い
のある文体となる。
この突然の変化ができるのも、
この突然の変化ができるのも、
何回も読んでみると、
前のほうの羅列式の文章が
急に勢いのある細密描写になることで、
その変幻の効果を狙っている向きも
芭蕉にはあったと読めるのだ。
まず、阿武隈川を渡る。磐梯山が見える。
まず、阿武隈川を渡る。磐梯山が見える。
やがて、山々の連なるのが見える。
須賀川の宿駅に等躬という芭蕉の旧知の男
がいる。
つづく。