令和3年11月28日(日)
卯の花を
かざしに関の
晴着かな
曽良
奥羽への入り口に来て、心躍る様を
奥羽への入り口に来て、心躍る様を
力ある文章で表現する。
能因の歌
「都をば
霞とともに
立ちしかど
秋風ぞ吹く
白河の関」
と
源頼政の歌
源頼政の歌
「都には
まだ青葉にて
見しかども
紅葉散りしく
白河の関」
の二つの詠みを、
巧みに組み合わせた書き様は
見事というほかなし。
卯の花を雪に見立てたのもよい。
卯の花を雪に見立てたのもよい。
古人が冠を正した代わりに、
芭蕉と曽良は卯の花をかざして
晴着にしたのだ。