『甘噛み^^ 天才バカ板!』 byミッドナイト・蘭

ジュリアナから墓場まで・・・。森羅万象を語るブログです。
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[映画『ハンサム・スーツ』を観た]

2008-11-03 09:33:10 | 物語の感想
☆私がかなりショックを受けた傑作『ラブ☆コン』系列の作品である。

 不細工な男が、「洋服の青山」が開発した「イケメン着ぐるみ<ハンサム・スーツ>」を装着し、新しい世界を経験し、それまでの自分の生活半径での幸福を再発見する物語である。

 そう、幸せは身近にあった、と言う帰結は、メーテルリンクの『青い鳥』と同様である。

   ◇   ◇

 主人公は、不細工ゆえに、最愛の人に巡りあえない。

 だが、その周囲には、魅力的な仲間が溢れている。

 町は、ティム・バートンの作品のような不思議な色合いに彩られているが、非現実的とは言えない人間臭さも感じられる。

 これは、一種の「寓話」なのだろう。

 物語もギャグもキッチリと洗練された形で作られ、ソツがない。

 惜しむらくは、「いい性格なのに、顔が不細工なので恋人が出来ない」と言う主人公の「いい性格なのに」の部分の肉付けが足りないように思えた。

 そこが十全にクリアー出来ていたら、私は、クライマックスのハッピーエンドで、大泣きしただろう。

 話が「不細工であること」にどうしても向けられていて、「心の美しさ」の方の比重がやや薄れている印象が拭えない。

 
 まあ、仲間や、何故か子供たちにも人気がある主人公・琢也の姿を、「いい性格なのに」と脳内補完して、感動した^^;

 そして、「心の美しさ」は、ブスを演じた森三中の大島美幸から感じられた。

 とても魅力的な可愛い女に見えました^^

   ◇   ◇

 私は、予告編で、琢也がイケメンになったときに、卓也を振ったヒロコ(北川景子)がイケメンに「外見だけ見て好きになってもいいのですか?」と言っているシーンを繰り返し見せられていたので、その展開に不愉快を感じていたのだが、

 実際の物語は、「外見だけ見て好きになってもいいのですか?」のセリフは、全く反対のシチュエーションで使われていた。

 私は、「ああ、そうだったのか^^」と安心した。

 やっぱ、こういった物語は、頑張っている主人公に幸せになって欲しいからね。

 しかし、ヒロインを演じた北川景子だが、可愛いね。

 小さくて、細くて、フニャフニャしているところが最高だ!

 ・・・と、外見で好きになると、ヒロコちゃんは幻滅しちゃうんだよね^^;

   ◇   ◇

 豚也、…じゃなくて、琢也の太り方だが、誰かに似ているなあと思ったら、鏡に映る私自身に似ていたのが、親近感を通り越して、ちょっと切なかった^^;

   ◇   ◇

 琢也のイケメン時を演じるのは、谷原章介だが、ノリノリでお調子者を演じていますね。

 この作品には、<ハンサム・スーツ>を着ている人物が3組出てくるのだが、それぞれの「使用前」「使用後」の表情の演技が、ちゃんと重ねられている。

 だから、谷原章介の表情が、琢也(塚地武雅)とダブり、その反対も然りで、しまいには、それらが渾然一体になり、ハンサムでも不細工でもどうでもいい様に感じられる。

 それは、作り手の想像し得なかった意図なのかもしれないが、結果的に素晴らしい演出だ。

   ◇   ◇

 トップモデルのライカを演じた佐田真由美だが、この人、凄いや。

 『ICHI』に出てきたときも、強烈だと思ったが、・・・美しい。

                         (2008/11/03)
コメント (7)
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