『甘噛み^^ 天才バカ板!』 byミッドナイト・蘭

ジュリアナから墓場まで・・・。森羅万象を語るブログです。
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[映画『七夜待』を観た]

2008-11-12 22:17:46 | 物語の感想
☆純映画畑の女性監督の、カンヌに媚びた、すかした、ちょいとこまっしゃくれた作品だと思っていたら、

 作るにあたっての方式は奇抜だったようだが(『電波少年』の猿岩石方式^^;)、映画としての手触りは真っ当な作品だった。

 面白かった。

 日本の生活で何らかの不具合があって、「何か」を求めてタイに旅行に来たOL(って設定だろ?)の7日間の物語だ。

 ちょっとした観光にしかなりようのない「何か」のはずが、言葉のトラブルでジャングル深い村にまで行き着いてしまう。

 この作品は、おおまかな筋をメモで渡し、後は限りなくアドリブで撮られたそうだ。

 アドリブと言っては悪いか・・・、ドキュメントの手触りである。

 私事で悪いが、私は、カンボジアに十数回行っており、その経由地でもあり、物語の舞台となるタイは数え切れないほど行っている。

 それこそ、「猿岩石」や「水曜どうでしょう?」の以前から、ビデオを持ってジャングルに分け入っている。

 その経験から言わせて貰えば、画像とは正直で、このドキュメント風の作品の随所で、主演の長谷川京子の、幼児のような「無知」が見て取れる。

 その「無知」とは、主に、言葉の壁に所以がある。

 美人のハセキョーが、言葉が通じない、その一転で、心に恐慌をきたす様がリアルだった。

 異国語での話を長々と聞き、意味など理解できようはずはないのに、痴呆の様に頷くハセキョー。

 ああ、旅しているときの自分の姿を思い出す・・・。

   ◇   ◇

 物語の落としどころは、「タイ古式マッサージ」だと、映画の紹介文などを読んで思っていたのだけど、そう言ったカギ括弧付きのものではなく、なんと言うか・・・、スキンシップの重要性を描いた作品だと思った。

 そう、言葉で駄目なら、体の触れ合いだあ、ってトコだ。

 特に、長谷川京子の、フランス人青年とのマッサージを通した触れ合いは、エロティックだが、

 青年は、その前のシーンで、「自分はゲイ」だと告白しているので、物語的に釘が刺さっている^^;

 しかし、物語の冒頭から、カメラは執拗に、ハセキョーの肢体を追っていく。

 粘着的なカメラワークに何ら遜色がないほどに彼女は美しいので、文句の言いようがない・・・。

 しかし、この撮り方は、何とも、それこそ、「レズ」的なのである。

 女同士と言うのは、男と違って、射精で終わる性行為ではない。

 故に、そのペッティングは延々と続く。

 キスなどは夜通し続けられる。

 長谷川京子を狙うカメラの粘っこさは、監督ともども女に違いない!

 そしたら、案の定、フランス人の女性であった・・・。

   ◇   ◇

 一言いっておきたいのだが、この良作を見て、おそらく、多くの女性が、自由旅行をしたいと思っちゃうだろう。

 それは、やめておけ!

 と、声を大にして言っておく。

 さもなくば、近いうちに、アジアのどこかの川に暴行された日本人女性の「土左衛門(どざえもん)」が浮かぶことになる。

 私の予言はよく当たる。

 おそらく、半年後に、私は「だから言ったのに~」とエントリーするだろう・・・。

                      (2008/11/12)
コメント (4)
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