図書館で借りてきた、中島京子さんの「長いお別れ」一気に読んでしまいました。
内容はご主人は中学の校長先生をやった方。奥さんと二人で住んでいます。娘さん3人は家庭を持っています。たまに訪ねてくるときにはお父さんが認知症になっているとは気が付かない。受け答えは普通だから。
泊まってみるとやっぱりおかしいと気が付くのです。
お母さんの大変さが解って、いろいろと手伝ってくれるのですが。お母さんもあまり子供たちに頼ってはと頑張ってデイサービスを使ったり家庭での入浴を頼んだりして頑張るのです。
デーサービスでも名前を呼ばれるのでは返事をしない、昔先生をしていたころのように先生と家ばれると機嫌が良い。そんな日常が綴ってあるのです。
私も主人がデイサービスに行っていたころのことを思い出しました。
送り出すまでが大変。迎えに来てからトイレなどと言い出して、お迎えの人を待たせてしまったり。寒いのに家で着ていたもののままで出て行きホームに行けば暖かいのだからと理屈を言ったり、お金は持たせないでくださいという決まりなのに何かに使うかもしれないと言って隠して持っていたり。いろいろと読んでいて当時の事を思い出しました。
私が主人と言い合いをするので孫などは我が家に来るのはお祖母ちゃんがおじいちゃんと喧嘩(ではないのですが孫から見るとそう見えたのでしょうね)をするのを聞くのが嫌だと言っていると息子に言われたりしましたから。
認知症の人の世話をする大変さが書いてありました。
認知症の事は「長いお別れ」というのですって、少しずつ記憶を無くしてゆっくり、ゆっくり遠ざかっていくからですって。
二人いた息子なのに長男だけになってしまった我が家。息子に迷惑をかけてしまうのかな。考えると寂しくなります。