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無造作に貼られた食堂の一年間の日勤表。 来年の3月まで載っている。 けどもう関係ないのだ。
移管先で即効ちょっとと言う事で、先週は大きな通販の会社への出荷業務、今日まで延長しながらの仕事。
まったく物のないところへ4名だけが出勤。 四時には終った、全てが・・。
「終ったな・・ついに」元リーダーが惜しむかのように言った。 「終りましたね・・」と私。
もうこの場所へ足を運ぶ事は無い。 しかし感慨無量という気持ちには少し至らなかった、なぜか・・。
最後に上司に挨拶に行ったら、色々厳しい事を言われたり、言って下さったりしたにも関わらず、
派遣会社の移動先へは行かないので、辞めることを告げるとひと言「もったいないのう・・」と言って下さった。
以外だった。
帰りは19歳(7月に20歳になったのだけれど)と一緒に帰った。 彼女は若いにも関わらず
実に良く気がついて、覚えも良く、頑張ってくれた。
何かあるとすぐに舞い上がる私と違って、どんな時にも結構冷静であった。 すごく有難かった。
彼女がいたから私もなんとか続けられたのかも知れない。 せっかちであわてもの(同じ?)
そんな私に言い聞かせるかのようだった彼女。 親子ほどの年齢だから返ってよかったのかな。
最後の日朝、そして帰りの空は真っ青だった。 色々な形の雲が浮かんでいた。 爽やかだった。
こんな日だから、空の青さはとり分け嬉しかった。
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帰宅後シャワーをしてほっとした時に、戸の開くような気配、カッカッカッ・・ミュールの音と小さな話し声。
「誰なん?」
「お母さんお疲れさん!」大きな花束が娘達から私に。 「えー!」
「お母さん仕事最後の日、お疲れ様でした」 昨日は買い物があったので娘達と遅くまで一緒にいたのに、
そんなことひと言も言わなかった。 昨日から計画していたんだと言う。
美しい花束を抱えたら思わず涙が出て来た。 会社での挨拶では涙も出なかったのに。
今朝、日記を出してみたら1998年3月17日面接、18日から即効仕事であった。
となるともう7年5ヶ月になるんだ。 三度部署を変った。 どれもが次へのステップに大切だった。
二度目の移動で事務職になり、初めて触ったパソコン、私は絶対無縁と思っていたのにやればやるほどに、
知れば知るほどに広がる世界。 去年はHPまで立ち上げた。 人生がきっとこの事で塗り替えられている、
そんな気がする。
思わぬ業務の移管で、仕事をやめる破目になったけれど、なんだかこの事が私への新しいスタートに
(仕事云々ではなく)なるのでは、そんな気さえしている。
人生を楽しむ、50代からが本当の。 そう思っているから、寂しくは無かったのかも知れない。
ピンチはチャンス・・ 新しい風を吹き込むのは自分自身。
私よ、7年間ご苦労さん、専業主婦だった私が慣れない仕事、長年支えてくれた家族の者たちには
大いに感謝である。 仕事についたお陰で、夫や職場で働く子供たちの苦労や思いに少しなりとも
触れることが出来たことも大きなプラスであった。
そんなこんなで、濃い7年と5ケ月だったことは言うまでもない。