「おい、夕焼けがきれいやで」
夫が帰宅するや否や、次女と孫と私は車に乗り込んだ。 空が赤く焼けている。 「間にあわへんでしょ!」
港大橋に入った時、「ばぁば、カメラ持って来てる?!」 なつめが言う、早く撮りいよと言わんばかりに。
「持って来てますよ~」 しかし、走行中だしおまけに夕日である、まともに撮れる訳ではないが、撮らなきゃ! そんな気持ちにさせる空。
渡り終えようとする頃、南港のATC辺りに真っ赤なでっかい夕日が落ちた。
長女が一ヶ月ぶりに香港から帰国するので、関空へ迎えに行くのである。
いつもの泉大津パーキングエリア(陸側)へ。 ここは本当に申し分ない。 レストランや売店、掃除も行き届いた美しい施設だ。
お手洗いにはいつも生花が入れてある。 我が家にもいっぱい蕾をつけている、ホトトギスの花が入れてあった。
陸側から遊歩道を渡ると、海側のパーキングエリア。 食堂や売店もある。
11階は360度の展望、パノラマルーム。 少し暗くした屋内、どこからでも夜景が眺められる。 11階は、朝6時から夜の10時まで開放されている。
ぐるりはガラス張りで、座って楽しめるように椅子が何脚もおかれてある。 カップルが帰って行った。
やけに赤いこんな夕焼けの翌日は、たいてい地震があったりするので少し、不気味な気もする。
家で食べるには早かったので、お弁当を(夫の命令)作って来ていたので食事タイム。 貸し切り状態。
7時にここを出て関空へ。 飛行機は予定時刻より20分早く到着した。 長女の変わらない元気な姿を見てほっとした。
先月からTVのニュースで香港だのシンセンの名前がでるたびに、大丈夫だろうかと案じていたから。
帰りの車の中で、娘たちがなつめと手拍子で歌を歌い始めた。
一緒に行こうよ~ こくわの実また採ってねぇ かなり頼れるナビになるよ ドリカムの歌”晴れたらいいね”
なつめがこの日曜の運動会でやる曲である。 なんだか長女が1人増えただけで、一段と賑やかである。
助手席でそれを聞きながら、揃うといいものだね、セイ君が帰国出来るのはいつだろうか。 本人もどれだけ帰りたいだろうか。
そんなことを思っていた。
明日はみんなを呼んで、夜は長女歓迎のおでんパーティー。 頭の中で具材をあれと・・これと・・出来あがりをイメージしながら床に着いた。