洋楽レビュー/感想。
張り詰めた空気の中で、
ミニマルなフレーズを軸に曲が展開していく、
独特の緊張感と構築美に溢れる
知的で緻密な曲構成のミニマルジャズ/現代音楽作品。
◆Nik Bartsch's Ronin - Awase
「Nik Bartsch's Mobile」名義では2016年に作品を出しましたが、
「Nik Bartsch's Ronin」名義としては、
「Llyria」以来の約8年ぶりの作品なんですが、
基本的にはいつも通りの、
反復するフレーズを繰り返しつつ、
徐々に他の楽器の演奏が加わって、
反復演奏する楽器が増えたり変わったり、
フレーズが変化していったりしながら、
曲が発展or構築されていく感じの、
構築美に溢れた知的で緻密な曲構成の、
ミニマルで現代アート的な要素があるジャズ作品なんですが、
今作は今まで以上に演奏や曲構成にダイナミクスが効いていて、
静と動のコントラストの付け方が秀逸ですし、
ピアノを打楽器的に使ったり、
テンションコードを多用したりで、
緊張感が増してる印象を受けますし、
熱を帯びて(感情的に)演奏する場面が多く、
終盤に向かうに連れて感情が昂っていくような曲もあるので、
基本的には今までと似たような曲構成で、
知的でクールで緊張感に溢れた雰囲気ながら、
所々で熱さが滲み出てるように、
演奏や芯の部分に「熱さ」があって、
前作よりエキサイティングな感覚を受けますし、
聞き終えた後には不思議で気持ち良い疲労感なんかもあり、
Nik Bartsch's Roninは本当に毎作聞いてて面白い&凄いなと!
前作は季節で言うと完全に「冬」の印象だったのに比べ、
今作は「秋」っぽい印象もあるので、
ヒンヤリした空気感が薄れてますし、
2010年以降の「Swans」のようなポストロック要素が増してる事で、
Nik Bartsch特有の独特の多様な覚醒感…
…使ってない脳が目覚めていく的な不思議な感覚も若干薄れた感ありますが、
以前よりミニマルなフレーズ含めて、
いろんな感情&熱を込めながら、
張り詰めた空気の中で緊張感を持って、
針の穴に糸を通すように神経を研ぎ澄ましてダイナミクスが効いた演奏してるので、
元々洒落たセンスのある巧い演奏でしたが、
今作はまた違った巧さのある演奏が聞けますし、
建築物が組み上げれられていくような構築感がある曲や、
徐々にビルドアップされていくような感じの曲展開が多く、
一種の高揚感みたいな物が感じられますので、
前作で感じられた物とは似たようで違った意味合いの、
「覚醒感」や「陶酔感」や「没入感」もあるという…
個人的には前作の方が僅かに好きですが、
今作も今作でかなり良い作品だと思いますし、
Nik Bartsch好きやクールジャズ好きは勿論、
ミニマルミュージックとポストロック好きなら興味深く聞けるかと。良作!
張り詰めた空気の中で、
ミニマルなフレーズを軸に曲が展開していく、
独特の緊張感と構築美に溢れる
知的で緻密な曲構成のミニマルジャズ/現代音楽作品。
◆Nik Bartsch's Ronin - Awase
「Nik Bartsch's Mobile」名義では2016年に作品を出しましたが、
「Nik Bartsch's Ronin」名義としては、
「Llyria」以来の約8年ぶりの作品なんですが、
基本的にはいつも通りの、
反復するフレーズを繰り返しつつ、
徐々に他の楽器の演奏が加わって、
反復演奏する楽器が増えたり変わったり、
フレーズが変化していったりしながら、
曲が発展or構築されていく感じの、
構築美に溢れた知的で緻密な曲構成の、
ミニマルで現代アート的な要素があるジャズ作品なんですが、
今作は今まで以上に演奏や曲構成にダイナミクスが効いていて、
静と動のコントラストの付け方が秀逸ですし、
ピアノを打楽器的に使ったり、
テンションコードを多用したりで、
緊張感が増してる印象を受けますし、
熱を帯びて(感情的に)演奏する場面が多く、
終盤に向かうに連れて感情が昂っていくような曲もあるので、
基本的には今までと似たような曲構成で、
知的でクールで緊張感に溢れた雰囲気ながら、
所々で熱さが滲み出てるように、
演奏や芯の部分に「熱さ」があって、
前作よりエキサイティングな感覚を受けますし、
聞き終えた後には不思議で気持ち良い疲労感なんかもあり、
Nik Bartsch's Roninは本当に毎作聞いてて面白い&凄いなと!
前作は季節で言うと完全に「冬」の印象だったのに比べ、
今作は「秋」っぽい印象もあるので、
ヒンヤリした空気感が薄れてますし、
2010年以降の「Swans」のようなポストロック要素が増してる事で、
Nik Bartsch特有の独特の多様な覚醒感…
…使ってない脳が目覚めていく的な不思議な感覚も若干薄れた感ありますが、
以前よりミニマルなフレーズ含めて、
いろんな感情&熱を込めながら、
張り詰めた空気の中で緊張感を持って、
針の穴に糸を通すように神経を研ぎ澄ましてダイナミクスが効いた演奏してるので、
元々洒落たセンスのある巧い演奏でしたが、
今作はまた違った巧さのある演奏が聞けますし、
建築物が組み上げれられていくような構築感がある曲や、
徐々にビルドアップされていくような感じの曲展開が多く、
一種の高揚感みたいな物が感じられますので、
前作で感じられた物とは似たようで違った意味合いの、
「覚醒感」や「陶酔感」や「没入感」もあるという…
個人的には前作の方が僅かに好きですが、
今作も今作でかなり良い作品だと思いますし、
Nik Bartsch好きやクールジャズ好きは勿論、
ミニマルミュージックとポストロック好きなら興味深く聞けるかと。良作!