Invalids - Eunoia

洋楽レビュー/感想。
歌メロはポップでキャッチーですが、
左右のギターが各々に複雑なリズムで弾いていて複雑極まりない、
実験的で変態なマスコア/ポストロック/プログレ作品。


◆Invalids - Eunoia
基本はマスコア/ポストロック/プログレ的な変拍子多めの複雑な演奏に、
ポップでキャッチーな歌が乗る感じの、
今までにもいくつかあったタイプの音楽性なんですが、
聞けば分かるように、ギターがかなり個性的&特徴的で、
左右に分かれてるギターが各々に、
かなりテクニカルで変態なリズムのギターを、
縦横無尽＆自由奔放に音数多めで弾き倒していて、
時折ユニゾンしたりハモったりもするので、
調和が取れてる部分もあるのですが、
左右で違うリズムで弾いてたりもするように、
歌と演奏や左右のギター同士が、調和しているのか微妙な部分も多く、
噛み合ってるのか噛み合ってないのかよく分からん部分もあるし、
頭で理解しながら聞こうとすると、
複雑過ぎて頭が痛くなる＆気持ち悪くなりますw

ある程度ギター弾けて耳コピ(どう弾いてるか想像)出来る人じゃないと、
この凄さは分かり難いと思いますが、
クリーントーン主体でタッピングを多用して、
クラシックギターで使うようなテクニックも多く、
かなり個性的なフレーズを連発しますし、
技術的にも難しい＆新しい事をしており、
ギター聴いてるだけでも実に興味深く、
個人的には今年聞いた作品の中では一番の衝撃作で、
圧倒的な個性があって魅力的なのは間違いないのですが、
そのギターがあまりに複雑で難解過ぎ、
しかもダブルですんで、音数多く詰め込み過ぎな感じもして、
聞いてて疲れる部分も多く、
もうちょっと調和が欲しいし、落ち着いてもいいかも…ギター暴れ過ぎw
ぶっちゃけ、ギター1本でも良かったような気が…

ただそのマイナス部分を差し引いても、
魅力的な作品であることには変わりなく、
ギターの技術や個性は他のこの手のバンドとは一線を画してますし、
ギターに比べたら、ベースとドラムに物足りなさを感じるとはいえ、十分上手く、
マスコアになったThe Mars Volta的な雰囲気もあるし、
自分が聞いてきた中でも5指に入るくらい複雑で変態な音楽作品なんで、
複雑でテクニカルなギター好きで変態な音楽好きは一聴の価値はあると思います。
これからどうなるか実に楽しみ！


↑の曲の演奏動画。