◉ あずさい・かたしろぐさ・四葩 (よひら)・七変化 (しちへんげ)・刺繍花 (ししゅうばな)・瓊花 (たまばな)
紫陽花やはなだにかはるきのふけふ ・・・・・ 正岡子規 [子規全集]
紫陽花や白よりいでし浅みどり ・・・・・ 渡辺水巴 [水巴句集]
紫陽花に秋冷いたる信濃かな ・・・・・ 杉田久女 [杉田久女句集]
梅雨の頃、
大きい毬のような藍色の花が雨に濡れた姿には、
しっとりとした趣があります。
若枝の先に、花のように見える装飾花(4片の萼)が多数集まって
毬状に咲きます。
本来の花はそれぞれの装飾花の中心部にあり、小さく目立たちません。
有毒植物で、葉などを食すると、過呼吸・興奮・ふらつき歩行・痙攣・麻痺などの
中毒症状を起こすことがあります。
古くは、『万葉集』に「安治佐為」・「味狭藍」の名で載っています。
藍色の小花が集まって咲くことから、古名を「あづさあい(集真藍)」、
それが変化して「紫陽花」になったということです。
花の色が緑白色から段々に淡青を増し、
のち淡紅色を帯びてくるなど変化するので「七変化」、
花びらの見える4枚の蕚片から「四葩」
とも呼ばれます。
紫陽花(本紫陽花)は額紫陽花を母種とする改良種と言われ、
鎌倉時代には園芸種として栽培されていました。
日本を原産地とし欧米で品種改良されたものは、
セイヨウアジサイ(西洋紫陽花)またはハイドランジアと呼ばれています。
西洋紫陽花は、観賞用として鉢植えなどに栽培され、多くの園芸品種があります。
樹高が低く、花色が青・薄紅・紫・白など豊富で豪華な花を付けます。
今では、本紫陽花より西洋紫陽花の方が広く普及しています。
長い間、あまり人気がなかった紫陽花は、
戦後、梅雨を彩る花として公園・寺院・庭などに植えられ、
紫陽花の名所も各地にあり、賑わいをみせています。
[ ユキノシタ科アジサイ属の落葉低木 ]
夫見舞ふ白紫陽花の雨の中 ・・・・・ みなみ
水の香の残る四葩を投入れに ・・・・・ みなみ
広義には、
アジサイ属(ガクアジサイ・ヤマアジサイ・タマアジサイ・ノリウツギ・
ツルアジサイ・ガクウツギ・コガクウツギなど)の、一部の総称です。
狭義には品種の一つ、アジサイ(別名ホンアジサイ)を指します。
アジサイ (紫陽花)は、
本州中部太平洋岸に自生するガクアジサイを母種とする改良種と言われ、
鎌倉時代には園芸種として栽培されていました。
有機質に富む肥沃で湿潤な地を好みます。
北海道~沖縄まで、
各地の公園・寺院・庭などに植栽されています。
樹高は、1~2m。
枝を叢生して大きな株になります。
葉は、葉脈のはっきりした広卵形で長さ10~15cm、
光沢のある淡緑色、全体に無毛、
縁に鋭い鋸歯があって、対生します。
花期は、6~7月。
がく片4枚が発達して花のように見える装飾花(中性花)が集散花序をなし、
大きい球状を形成する「手毬咲き」です。
すべてが装飾花です。
咲き始めは白く、次第に青紫に変化します。
装飾花は雄しべや雌しべは退化し、小さく目立ちません
実を結ばないので、挿し木や株分けで増やします。
有毒植物で、過呼吸・興奮・ふらつき歩行・痙攣・麻痺などの
中毒症状を起こすことがあります。
江戸後期に、
シーボルトはアジサイにハイドランジア・オタクサという学名を付け、
『日本植物誌』で西洋に紹介しました。
日本原産のアジサイがヨーロッパに渡り、
そこで品種改良されました。
日本を原産地とし欧米で品種改良されたものは、
セイヨウアジサイ(別名ハイドランジア)と呼ばれ、
観賞用に広く栽培されて多くの園芸品種があります。
装飾花だけの品種もあれば、両方の花を咲かせる品種もあります。
ほとんど「手毬咲き」で、
花色が青・薄紅・紫・白など豊富で鮮やかです。
草丈が低く豪華な花をつける多くの種類があります
主に鉢植えとして利用されますが、公園・寺院・庭などにも植えられています。
今では、本紫陽花より西洋紫陽花の方が広く普及しています。
名は、藍色の小花が集まって咲くことから、
「あづさあい(集真藍)」が変化して付いたそうです。
また、白色から青紫色に変化することから「七変化」とも呼ばれます。
別名 : ホンアジサイ(本紫陽花)・シチヘンゲ(七変化)