しをり戸

ささやかな庭の山野草と
散歩・旅で出会った草木。 
季語・拙い俳句、
折々の写真などの記録です。

ツクシカラマツ ( 筑紫唐松 )

2016-07-30 |  6月 の花たち

                             ↑ 2016/06/22 撮影

〃     

2021/06/11 撮影

[ キンポウゲ科カラマツソウ属の多年草 ]

古くから栽培され普及しています。
原産は日本ですが自生地は不明です。
対馬列島から済州島に分布するムラサキカラマツと
屋久島に自生するヤクシマカラマツとの交配種、と言う説があります。
ムラサキカラマツはツクシカラマツより幾分大型で花が紫色、
ヤクシマカラマツはツクシカラマツと同じ大きさかそれより小型で花は淡紅白色です。
草丈は、5~10cm。
匐枝(ふくし)を伸ばし発根して増殖します。
葉は、2回3出複葉、小葉は円形~広卵形で浅い切れ込みがあり、互生します。
花期は、5~7月。
茎頂に散房状の花序を出し、径1㎝弱で淡紅紫色の花を多数付けます。
花弁は無く、花弁のような萼片は開花前に落ちて、
花のように見えるしべ(花糸)が目立ちます。
雄しべは多数、花糸の先は太くなり、同色の葯を付け、放射状に展開します。
ツクシカラマツ、ヤクシマカラマツは矮性種です。
名は、花が カラマツの細い葉にそっくりなことから付いたと言われています。

淡い色の繊細な花が次々に咲いて、
やさしい姿を
楽しませてくれます。


2016/06/22 撮影…蕾





2016/06/24 撮影




2016/06/25 撮影


2016/06/26 撮影



<  2022 年  >
2022/05/29 撮影


カラマツソウ属は日本に16種が自生し、
草丈の高いものが多いのですが、
アポイカラマツ、ツクシカラマツ、チャボカラマツ、ヤクシマカラマツは矮性種です。





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青歯朶 ( あおしだ ) <季> 初夏

2016-07-30 |  夏の草木・その他 の 俳句

                                ↑ クジャクシダ
◉ 歯朶若葉 (しだわかば)


晴れあがる雨あし見えて歯朶明り ・・・・・ 室生犀星 [遠野集]
青歯朶の底まで晴るるダム工事 ・・・・・ 中村千絵 (浮野)
山鳥の首立ててゆく羊歯若葉 ・・・・・ 渡辺立男

歯朶は種類が多く、常緑のものと、冬に葉が枯れるものがありますが、
いずれも初夏になると、青々とした葉を展げます。
この頃の歯朶を「青歯朶」といい、美しく涼しげです。
山野の林下や崖など湿ったところに自生し、群生または点在しますが、
庭園などにも植えられています。
シダ植物は、植物分類群の一門で、胞子により繁殖する植物です。
特に無性世代の胞子体をさして言います。
植物体の形は種々ですが葉は大きく、葉・茎・根の区分があります。
* 新年の季語としての「歯朶」は、ウラジロ(裏白)を指します。
* 歯朶萌ゆる(仲春)・歯朶(新年)・歯朶刈(仲冬)

  [ シダ植物の総称:特に胞子体、大型の葉をつける類の総称,多年草 ]

青歯朶の雨に目覚めて雨に寝て ・・・・・ みなみ

シダ植物とは
種子ではなく胞子で繁殖し、
胞子体と配偶体がそれぞれ独立している維管束植物の総称です。
維管束とは、根が吸収した水分を運ぶための導管(シダ植物の場合は仮導管)と、
光合成でできた栄養分を運ぶための篩管が束になったものです。
シダ植物は、大きく小葉類と大葉類の二つの系統に分かれて進化してきました。
                   「くらべてわかるシダ」より

一般の植物と同じように、シダも環境に合わせて生育する種類がかわります。
シダにも常緑性や夏緑性の種類も多く、なかには冬緑性の種類もあり、
生育する時期が異なっています。
常緑性は、春に葉を出し、翌年春に新しい葉が出るまで葉が枯れないもので、
 ホウライシダ・イノモトソウ・ベニシダ・イノデなどです。
夏緑性は、春に葉を出し、秋に葉が枯れてしまうもので、
 シノブ・ゼンマイ・イヌワラビ・クジャクシダなどです。 
冬緑性は、晩夏に葉を出し、翌年の初夏近くに葉が枯れてしまうもので、
 フユノハナワラビ・アオネカズラ・オオハナワラビなどです。

 


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ショウジョウバカマ ( 猩々袴 )

2016-07-30 |  4月 の花たち

                                 ↑ 2016/04/03 撮影

 〃…濃い色

 2016/04/08 撮影

[ シュロソウ科ショウジョウバカマ属の常緑多年草 ]
ユリ科で分類される場合もあります。

日本では、
北海道~九州にかけて、
山地のやや多湿な傾斜地や林野の湿地などに多く自生します。
人里近くから亜高山帯まで広く分布します。
草丈は、10 ~30cm。
太い根茎は短く直立し、鬚根を多く出します。
根生葉は、ロゼット状に多数付き、倒披針形で長さ5~20cmの鋭尖頭、
質が厚く、光沢があります。
葉の中心には翌年の新芽があり、時には葉先に新芽を出します。
花期は、4~5月。
花茎は円柱形で高き5~17㎝になり、鱗片葉を数個付けます。
花は、茎頂に淡紅色~濃紅紫色・白色の6弁花を数個、総状に付けます。
花披片は長さ1~1.5cm、基部はややふくらみます。
雄しべは6個、花糸は花被片よりやや長くなります。
葯は紅紫色です
花後、花茎が伸びて30~40㎝になり、花は緑色となって残ります。
果実はさく果で、3つに深くくびれ、内側中央の縫合線から2裂します。
名は、花の紅紫色を猩々の顔に、葉を袴に見立てて付いたそうです。
別名 ; カンザシバナ(簪花)

今年植えた猩々袴です。
昨年のものは、
猫に掘り返されて消えてしまいました。 


 2016/04/03 撮影
 〃

 2016/04/08 撮影

 〃

 2016/04/09 撮影
 〃

 2016/04/10 撮影
 〃

 2016/04/11 撮影
 〃

 2016/04/12 撮影

 2016/04/14 撮影

 2016/04/16 撮影

 2016/04/18 撮影
 〃

 2016/04/19 撮影

 2016/04/21 撮影

 2016/04/25 撮影

 2016/04/27 撮影

 2016/04/29 撮影

 2016/05/02 撮影

2016/05/06 撮影

2016/05/10 撮影

2016/05/12 撮影


<  2015 年  >
2015/03/02 撮影…冬を越した根生葉、芽生え
2015/03/04 撮影
2015/03/09 撮影
2015/03/20 撮影
2015/03/25 撮影
2015/03/27 撮影
2015/03/31 撮影
2015/04/09 撮影
2015/04/15 撮影


<  2014 年  >
2014/04/14 撮影

〃…花後
2014/04/16 撮影
2014/04/17 撮影
2014/04/18 撮影
2014/04/20 撮影
2014/04/23 撮影
2014/04/26 撮影
2014/04/29 撮影
2014/06/13 撮影…葉  


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