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ニュージーランドの森には...

2021年02月08日 | 国際交流員から

こんにちは!ニュージーランド出身の国際交流員ズィアです。最近、季節の食材を楽しんでいます。特にミカンですね。

今月はニュージーランドの植物について紹介します。ニュージーランドではキウイや他の珍しい鳥がたくさんいることはよく知られていると思います。しかし鳥だけではなく、独特な植物もたくさんあります。ニュージーランドにある約2,500種類の針葉樹、花木やシダの中で80%以上はニュージーランドの固有種です。来日した時、見たことがなかった植物を色々見て、ニュージーランドと違いすぎて不思議な感覚でした。

かつて人間がニュージーランドに移住したとき、外来種の植物と動物をたくさん持ち込んだせいでニュージーランドの固有種が殺されたり、生息地が奪われたりしたので、現在絶滅危惧種が多いです。今回のブログでは3種類のニュージーランドの植物を紹介します。

マヌカ・Manuka・学名:Leptospermum scoparium

Manuka, circa 1885, New Zealand, by Sarah Featon. Purchased 1919. Te Papa (1992-0035-2277/66)

みなさんはマヌカハニーを聞いたことがあると思います。マヌカはニュージーランドの植物の中で、海外で一番知られているかもしれませんが、実はオーストラリアにもあります。マヌカには11種類があり、小さい低木から10メートルの木まであります。マヌカの花は小さく、とても可愛いです。マヌカハニーはモノフローラル(蜂は一種の花から花粉をとること)の蜂蜜で、味が濃いです。マヌカハニーを作るために蜂がマヌカの木から花粉を取ります。

オンガオンガ・Ongaonga・学名:Urtica ferox

Ongaonga, circa 1885, New Zealand, by Sarah Featon. Purchased 1919. Te Papa (1992-0035-2277/90)

オンガオンガは刺草科の植物で、危険な植物です。かなり大きくなり、3メートルまで成長します。棘5本分の毒素でモルモットが死んでしまうぐらいの威力を持っているそうです。触ると棘から毒素が肌に入り、感覚がなくなったり、触ったところが一時的に麻痺したり、視界がボヤケたり、脳に影響を与えたりします。1960代に一人の男性が亡くなった事故もあり、非常に危険な植物です。ニュージーランドでハイキングをする時は気を付けてください。しかし、私は育種場でしか見たことがないので、安心してください。

 

カウリ・Kauri・学名:Agathis australis

Giant Kauri, Taupaki Bush, New Zealand, by Burton Brothers studio. Te Papa (C.015396)

カウリはニュージーランドの北島の北部に自生しています。科学的、文化的な価値を持つことから、非常に大切です。数千年前からあり、長生きで、600年以上生きるのは普通ですが、1000年を超えることは珍しくありません。そして巨大な木で、高さは50メートルを超えることがあります。カウリはとても大きく、固く、丈夫で、節が少ないのでまっすぐな板が作れます。そのため昔はたくさん伐採されました。
18世紀から森林破壊されたとともに森林火災もあったので、現在は数が少ないです。木材だけでなく、樹脂も使われました。カウリの樹脂がよく地面に落ちました。マオリの人(ニュージーランドの先住民族)がガムとしてカウリ樹脂を噛んだと言われています。そして入植者がニスとして利用するために掘ってイギリスやアメリカに輸出しました。1850年~1900年カウリ樹脂はオークランド市の主な輸出品でした。

Kauri logs, 1880-1925, New Zealand, by Mr Seamer. Purchased 1999 with New Zealand Lottery Grants Board funds. Te Papa (B.079612)

昔はありませんでしたが、今カウリ・ダイバック病という木の病気があり、とても深刻な病気で、土壌を通じて感染します。まず根が枯れ、そして幹も枯れます。木が感染しないようにカウリの森に入る前に靴をしっかり洗わなければなりません。カウリが絶滅したら、カウリに頼っている17種類の植物もなくなるそうです。今カウリを守るために自然保護局やチャリティーなどが努力しています。

カウリの中でも一番有名なのは「タネ・マフタ」と呼ばれています。「タネ・マフタ」はマオリの森の神様の名前です。タネ・マフタは屋久島の縄文杉と2009年に姉妹木になりました。

古代カウリはスワンプ(沼)カウリとも呼ばれていますが、樹齢2000年以上の木が約800年~5万年前に倒れ、泥炭地に埋まり、そのままの姿が保たれています。世界で最も古い木なので、高い値段で売られています。しかし、土から掘り返すのに周りの環境へ悪い影響を与えるなどで、様々な面で話題になっています。どうなるでしょうね。

これから固有種の植物がなくならないようにニュージーランドは努力しなければなりません。

<オンガオンガが怖いモミ!

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