気分を一新して、区切りをつけて、けじめをつけて、節目だから・・・・・
なんてそんな言葉と空気になじめなくて、ガキのころから、
正月という空気が好きになれずにいたような気がする。
そんなことをおもってもみなかったけれどね、いままで・・・・
今年になって、特に感じてしまったんだ。
静まり返った街路樹。
クルマの轍が確認できる幹線道路。
澄み渡った空気に浮かぶ山々。
公園の池で動かぬ白鳥たち。
無邪気な風が吹き抜ける隧道。
なんだか急に寂しくなっちゃうんだろう。たぶん・・・・
日々の騒音の中に身を置いている孤独感は孤立感ではなくて
連帯感なのかもしれないんだよね。
突然、親に突き放されガキのように戸惑いながら
夕方の町をほっつき歩いた頃を思い出す。
でも、なんだかそんな気分がとても好きだった。
その寂しさが好きだった。
世界中でたったひとりなんだ。
そう思う気分が緊張と切迫感を生んだりしてた。
しかし、それは、いつでも帰れる家がある。そんな安心感のもとで暮らしていたから得られる・・・
そんなことも充分わかっていんだ。
センチメンタルなんてものは健全な生産性など生まない。
まあ、こんな正月ドキに生産性について話している僕はどうかしている。
余りにもすることがないからね。
お正月は・・・・・
それでいいんだ。
ただ、かつてのような閑散とした空気が町に流れないから
腹立たしいだけなんだと思うよ。
静かに雑煮で食べれば、このひねくれた気分は常人の気分になれるかもしれない。