歳を重ねると楽しいとか賢くなるとか・・・・みんな戯言なんだよ。

感じるままに、赴くままに、流れて雲のごとし

嫉妬は何も生まない・・・・・

2016-01-22 | 日記

午後8時30分。

地下鉄、帰宅途中。

比較的座席は空いていた。

神保町駅から乗り込んできたサラリーマンふたり。

片方は30歳後半、もうひとりは50歳少し過ぎた感じ。

程よい酔い具合で大きな声で喋り始めた。

酔っ払いの与太話など聞く耳もだず。

しかし、僕の耳に否応なしに入ってくる。

 

「どう思います? 〇〇さんのこと・・・・。昇格です。大した仕事してないですよ。」

「そうだよなぁ~。俺も驚いたよぉ~!」

ぶつぶつぶつぶつ・・・・・

 

やかましい!

胸の内で、小さく呟いた。

 

そして、談春の「赤めだか」の一節を思い出した。

それは・・・・「嫉妬心」

 

談春の師匠「談志」が嫉妬丸出しにする彼に向って言い放ったいと一節。

 

「現実は正解なんだ!

いくら世の中が悪い、会社が悪い・・・といったところで何も変わらない。

現実は事実なんだ、

そうなったことには原因がある。それを分析・解明し

処理をすればよいだけなんだ。

 

己が努力、行動もせずその相手の弱味を言葉であげつらい

今の自分のレベルまで引き下ろす。

それを嫉妬と呼ぶ。

 

本来であれば、相手に並び、追い抜くために行動する生活を送れば

解消する。

 

しかし、人間はなかなかそうできない。

なぜなら、嫉妬しているほうが、楽だからだ。

 

現状を認識しろ!

そして、行動するのだ。」

 

なんてことをのたまった。

人間の業の肯定。

それが談志の落語の意味なんだ。

赤塚不二夫とおんなじなんだ。

「それで、いいのだ。」

なんだ。

 

なにも迷うことなんかなく、行動すればいいんだ。

嫉妬心を分析して言葉にする必要なんか、いまのぼくらにはいらないんだ。

どんなバカげた行動にだって意味はある。

気が付かなくてもいいんだ。

 

もし、迷ったり、戸惑ったり、立ち止まってしまったら・・・・

談春や談志や志らくや志の輔・・・の落語を聞けばいい。

そして背中を押してもらえばいいんだ。

 

でも、僕は「赤塚不二夫」を読むよ。

どうしてかって・・・・?

談志が好きじゃ・・・ないんだ。

劣等感をエネルギーに変えるにはある種の邪悪さが伴うからだよ。