歳を重ねると楽しいとか賢くなるとか・・・・みんな戯言なんだよ。

感じるままに、赴くままに、流れて雲のごとし

夜の獣。あるいは夜行性動物。

2017-11-14 | 映画
誰もが誰かを頼りにする。
支えとは違う。
何もかもを受け入れてもらいたい。

そして、支えてもらえることを期待してしまう。

期待に応えて貰えないと怒りをブチまける。

男はこうあらねばならない。女もしかり…。

「ノクターナルアニマル」。

この映画もそんなことを、描いている。

そんな気がした。

回想シーンで女は男に別れを告げる。

男は女に聞く。

「愛しているか?」

「そう言うことじゃない。現実を見て!もうやっていけない。」

よくあるパターンで、野心家でない男に投げかける女のひとこと。

ロマンチストで何が悪いのだろうか?

しかし理解はできない。

支えてもらってばかりいるとそうなる。

人を支えることは面倒で退屈だからだ。

そして何よりも勇気がいるからだ。

「生」で生きようとすれば先頭を走らなくてはならない。いつも誰かの後ろを歩くわけに行かなくなるのだ。

恐ろしことなんだ。それは…

怖がってばかりはいられない。

しかし、それを相手に言えば、怒り出す。

怖がってなんかいない…。

耐えてばかりの生き方なんてものは犬に喰わせておけばいい。

勇気を出してて生きるしかない。

そう、誰も助けてなどくれない。

元夫が書いた小説には元妻に捧げると書いてある。

全くそのとおりなのだ。

小説の主人公は男だ。でもホントは彼女なのだ。

夜行性動物はとりわけ臆病なのだ。

闇に隠れて怯えながら生きていく。

悪くはない。そらもありだ。

でも、それでいいのかい?