「お嬢さん」。
このタイトルに騙された。
もちろん映画の概要も読んだ。
騙し騙され大ドンデン返しに期待が膨らんだ。
韓国映画はしばらく見ていなかったし、それに韓国語のトーンが好きだ。
フランス映画と錯覚しそうなセリフの響きが好きなのだ。
しかし、シナリオは貧弱だし盛り上がりはない。
エロスでもなくグロテスクでもない。中途半端ないやらしさ加減が何とも・・・稚拙。
物語の舞台は日本軍が韓国を席捲し戦争前夜の混沌とした韓国の底辺。
あえぎ苦しみながらもたくましい詐欺師集団の話。
貴族になりたい田舎者の富豪日本人を騙そうと策を練りすぎる詐欺師とそのパシリの女。
計画は進むが、最後に挫折。
すべてにリアリティはない。
最後のドンデン返しでチャラになるはずがなりようもないドンデン。
つまらなかった。
ただ唯一面白かったのは、日本人役の俳優たちの日本語のセリフとイントネーション。
特にお嬢さま。
いまの韓国の人々日本への感情がつぶさに感じられた。
羨望のまなざしと嫉妬の入り混じった感情。
この映画の監督が意図としたことであれば、大したものだ。
その意味ならば、この映画は喜劇だし、よく作られた喜劇映画だ。
衣装も、セットもすべてが薄っぺらいし、
レズSEXシーンに迫真はない。
どこかおどけていて滑稽なのだ。
喜劇映画としては最高の作品だと思う。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます