幾つかの食い違いが重なると人は疲れを感じてしまう。
たとえようもないすれ違いが、昔から誤解をしている・・・そんな風に思うことだってある。
たぶん、分かってくれてるのだろう・・・
そんな思いばかりが先行して、言葉にしないでおくと、
人はとんでもないことを妄想してしまうものだ。
とても簡単なこと。
「ありがとう!」「お疲れ様」「申し訳ない」「おはよう」「お先に・・・」
そんな言葉だけで、「思いやり」は伝わったりする。
そんな言葉をなくしてしまう奴もいる。
そんな思いをどうしたことか周辺の人間すべてに感じ取ってしまった僕。
旅に出るしかなかった。
クルマを走らせたのは午前10時30分きっかり。
意味はないけれど、みんなが仕事を始める頃合いだからかな?
行く先は箱根。仙石原。
一泊2食の温泉料理ホテル。比較的安いが、思いのほかおいしい夕食と朝食を出してくれる。
ポーラ美術館に寄って「ピカソとシャガール展」を観た。
化粧品会社というのは儲かるものだ!この収集財力に圧倒された。
それと、ピカソとシャガールがこんなにも密接な関係だったと気付かされて驚いた。
強烈な仲たがいをしたわけだけれど、親密だったが故なのだ。
第二次世界大戦終了のあとに、愛と平和を謳いあげる二人は、調子に乗りすぎたのだろう。
独占欲120%越えのピカソが、無神経な一言をシャガールに投げつけた。
シャガールは二度とピカソと会おうとはしなかった。
「無邪気さ」という周辺の人たちの評価が、
「無神経」。 そんな評価に変わる瞬間がある。
気を付けたってしょうがない。人の気持ちはガラス細工なのだから・・・・
50点余りの天才画家の作品を見て、ホテルに向かった。
小雪が降り始めた。思いの外、寒さが身に沁み始めた。
宿の風呂にに浸かって、6時から夕飯を食べ部屋まで゛の廊下に設えられた書架を眺めこの本を見つけた。
いずれも「月」に関する本だった。
一冊は「月」についての詳細を記してあった。
量と距離。地球との関わり。そして世迷言のような人との関係。
地球唯一の惑星は昔から愛され続けられている。
そして、もう一冊。
月の暦について説明されていた。
太陽暦ではない・・・・
僕の親父は「よく見ろ、観察しろ、試せ、そして動け」
そんなコトを言うだけで、僕の「なぜ?」には答えようとしなかった。
「科学的なことがすべてではない。」
そんなことがこの歳になって初めて理解できるようになった。
この2冊の本を斜めに読んで思った。
人間の身体と月の関係は驚くほど密接に関わりあっているんだ。
まだまだ解明できていないことが、この世に溢れている。
だから、素直に月の動きを注視して、心に留めることが大切なような気がしてきた。
そこまで感じ入ったところで、瞼が落ちた。
久しぶりに深い眠りに落ちていきそうな気配があった。
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