みゆみゆの徒然日記

日本の伝統芸能から映画や本などの感想、
心に留まった風景など
私の好きなことを綴っているブログです♪

合宿稽古&『船弁慶』本番

2010年05月04日 | お稽古
 3月の失敗と同じことは繰り返さない。というか許されないし、絶対にしたくない。

 という目標を掲げ、あれから約2ヶ月間、お稽古をして準備をしてきました。またまた先生の都合上というよりも、やっていただけることがありがたいのですが、今年も本番前日に静岡の山奥に1泊しての合宿稽古を行いました。やはり、山奥で川のせせらぎの音、鳥のさえずりしか聞こえない環境というのは、とてもよいですね。集中力が一気に高まります。毎年お世話になっている温泉宿ですが、肝心の温泉どころではなく、稽古というより、もはや修行に等しいかも?!
 とはいえ、美味しい山の幸はたくさんいただきましたけど(笑)


 さて、楽しみが目的ではありません。肝心の本番の反省を。

 反省するところはもちろんいくつかあります。(いくつかでは足りないかもしれませんが。)少なくとも、3月のように、グダグダになったり他人に迷惑をかける最悪の事態にはなりませんでした。さすがにこれと同じことをしていたら、めちゃめちゃ怒られていたでしょうね(^^;

 今回務めさせていただいた『船弁慶』は私の大好きなお能。前場の静御前の舞の場面も、とても好きだし、後場なんて、知盛の亡霊が薙刀を持ちながら(振り回しながら?)激しく舞って超カッコイイ!!いつかやりたい!!と、前から思っていた曲の一つです。その『船弁慶』の後場を打つことができるチャンスを与えてくださった師匠の気持ち(期待、思惑?)に応えるためにも、そして私の失敗のために先生に迷惑がかかるのもいやだし(というか、できません・・・)がんばろう。そして何よりも、好きな曲なんだから楽しみたい!!と強く思い、本番に臨みました。今回はちゃんと申し合わせ(リハーサル)もありますしね(^^;。事前準備というものがあるだけでも全然違います。
 やはり、自分自身の稽古や師匠との稽古と、本番のように、実際に笛、大鼓(申し合わせ時は拍子盤で音を取るのですが。)、太鼓、そして舞を舞うシテ方、地謡と一緒に演奏するというのは全然違います。当たり前ですが・・・。
 どの曲でも掛け声などでお互いの間合いというものを感じながら打っていきますが、特にこういう曲種の場合は、やはりお互いの気合、気迫というものを出し合いながら作っていくんだな・・と学びました。間違えないで、ちゃんとリズムを刻むことや、鼓の音色ももちろん大事。特に掛け声に関してはいつもの課題。しかも今回は私だけが女。普通にお稽古みたいにしていては、だめだし、かき消されるというプレッシャー(^^;。でも、男性陣たちの気迫にびびりながらも、なんか・・・申し合わせや本番は気合が伝染してきたといいましょうか・・・本当に気迫を他の人たちからもらった感じがしました。というよりもまだ私がへたっぴいだから合わせてくれていたりするんでしょうけど。そして、ここはベテランの方達の胸を借りようと開き直り(笑)、思い切りできたかな・・・と思いました。

 悔いなくできたし、前回みたいに好きな曲なのに自身に対して不満に終わることはなく、完璧にはできないですし、まだまだですが、楽しくできました。あとは、お稽古をしている上でのコンプレックスである「お嬢様な掛け声」の改善かな・・・・。師匠にも、昨日またまた言われましたが・・・うーん・・・・。やっぱりこういう壁に当たると、何百年も男性が作り上げてきた芸能なんだなと思ってしまいます。でも素人の女性でカッコイイ人がいるしね、見習いたいなとは思っていますが・・・難しいんですよねえ・・・・。まだまだ『船弁慶』の世界を完璧に作り上げるまではいきませんが・・・・ビジュアル的にも派手で、やっぱり楽しいですよね。久々に、プロの『船弁慶』も見たくなったなぁ・・・(笑)


 一夜明けた今日、昨日とは違い昼近くまで寝ているというグダグダぶり(笑)舞台だけでなく、裏方仕事もありますし・・・。毎年のことながら、終わってから温泉へ行きたい・・・と思うのですが・・・(^^;。でも今日は諸々のやるべき事後のことがあるので、さっさと片付けます~。そして残りのGWはダラダラ過ごそう(笑)