みゆみゆの徒然日記

日本の伝統芸能から映画や本などの感想、
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『よみがえる空 -RESCUE WINGS- (5)&(6)』

2013年03月27日 | DVD(映画以外)
  

 航空自衛隊小松基地航空救難団に配属された新人ヘリコプターパイロットを主人公に描いた『よみがえる空-RESCUE WINGS-』1&2巻3&4巻に続いて借りてきました。

 第9話「少年の旅路(後編)」、第10話「パーティ」の6巻、第11話「ビバーグ」、第12話「レスキュー」の7巻を見ました。第11話がテレビ版最終話です。(特別編としてDVD7巻目もありますが)

 第9話は、先週借りてきた4巻の続きのエピソード、第10~12話は3話つづけて大学山岳部の雪山遭難救助を描いています。後半は今までよりもシビアに救難活動を描いています。

 第8話でロープウェイのゴンドラが動かなくなり、たまたまその中に居合わせた主人公の内田1尉。あまり私の好みではない主人公ですが、冷静に対処しているのはさすが。救助される側を経験して一回り大きくなったのでしょうかね?そして雪山登山のエピソードは、見ていてなかなか辛いものがありました。こういう描写、多分ゴールデンのドラマとかじゃ無理だろうな。パーティの一人が滑落して怪我をしてしまいます。悪天候の中、救助を待ちますが・・・救助する方も命がけ。悪天候という危険な状態だと現場を離脱するという選択もしなければなりません。助けを待ちながらも、仲間を助けようとするけれど絶望的な状況に悲観する様子、意味不明なことを口走る仲間、聞こえないだろうとわかるけど助けを呼ぶ・・・救助が来たと思ったら、ヘリは去っていったり、救助をしようと降下したけど天候悪化で救助できずにその場から離脱してしまう状況下での、救助される側の悲痛な表情が、悲しすぎます。アニメだけどみんなが助かるというわけではありません。救助する側だってスーパーマン的なヒーローではない。これ以上続けていたら助ける側が助けられなくなってしまうので、現場を離脱しなければならないという現場の判断も勇気のいることなのだと思います。四人のうち一人だけ助かってしまったリーダーの苦しみは直接的には描かれていませんが・・・辛いでしょう。
 そんな彼を救助している間に起きた落石のために怪我をしながらも取り乱さず操縦桿を握りながらも、内田に「ユー・ハブ・コントロール」と操縦桿を預けた本郷3佐は、内田に操縦桿だけでなく、いろいろなものを厳しくもときに暖かく見守りながら内田に渡しているのでしょう。私にとってこのアニメの題名は“本郷3佐の”よみがえる空となりました。内田はまだ自分の空がよみがえっていないそうだし(^^;内田と彼女の未来も・・・ああ~気になる終わり方(希望は持てるのですが)。ああ、でも、やっぱりこれは本郷3佐萌えなアニメですよね、はい(笑)

 と・・・ミーハー的な感想はおいておいて・・・。実直な職業アニメとして、とても好感が持てました。公式HPプロデューサーのメッセージを読んで、さらにその思いは強まりました。そのメッセージを引用させていただきます。(あとこのHPの救難団についてのコーナーも良いので、興味のある方はご覧ください)
航空自衛隊の救難隊は他の組織に比べて機材や人員の能力が非常に高いため、他の組織では対処できないときに要請がかかる“最後の砦”みたいな部隊です。そして彼らは、自分たちが飛ばないと患者は死ぬしかないことがわかっていたからこそ、危険な天候にもかかわらず飛んだ。それなのに「自衛隊が事故を起こした」というだけで非難され、事実が伝わらないことに私は憤りを感じました。このようなことは阪神淡路大震災の時も含め、枚挙に暇がありません。

自衛隊のことをよくわかっていない人々からの一方的な非難にも、彼らは反論もせず黙々と自分たちのやるべきことをやっている。これがあまりにストイックすぎるので、どうにかしたいという個人的感情からこのアニメの企画が生まれたところもあります。ですが、やはり人を救う職業は物語になりますし、それと私が惚れた、彼らの人間的な姿を描きたかったというのが一番大きいですね。

 実直に仕事をしている方たちを、実直に描いたアニメでした!