松谷名誉園長さんと気まぐれ散歩:2014.4.20(日)
桜というと、日本人はほとんど皆さんソメイヨシノのことを思ってらっしゃる・・・
今の時季になると桜の話題はほとんど消えてます(新聞も、テレビも)「桜は終わった・・・」みたいな。
桜が開花しましたとか、桜がいま、満開ですとか、こういう時は桜、じゃなくって「ソメイヨシノが」っと言ってほしい。ソメイヨシノの満開が終わったら桜が終わったような・・・にはちょっと憤慨です。
ソメイヨシノが終わってからが桜の本番・・・これから咲く桜もいっぱいあるんですけどねぇ・・・っと、名誉園長さんはおっしゃる。
京都府立植物園北山門の近くにソメイヨシノ以外の桜を集めたエリア。
ソメイヨシノが終わってからの桜をメインにしての観察会でした。
カンザン(関山)
この桜は非常に強く観たカンジも花が大きくてド派手、病気にもなりにくく気候にも適応するっということで、ヨーロッパの人たちには人気があり多く植えられています。
枝ぶりに特徴がありますね、長い枝に細い枝が付くのですが、その付き方がバッファローの角のよう、葉っぱが落ちた時でもその枝ぶりで「コレはカンザン」っと。
キクザクラ(菊桜)
この桜は二段咲き。
「どんな咲き方をするんですか?」
「花の中を見ると花の中心部に緑色のモンがあります、コレは萼片でそこからまた花びらが出て咲きだします、コレが二段咲き、花びらの枚数を数えると100枚は超えますよ、正面から見ると菊みたいやから菊桜」
桜の花びらって5枚が基本で、八重咲で10~30枚なんですがこの桜は100枚を越えます。
バイゴジジュズカケザクラ(梅護寺数珠掛桜)
新潟県にあるお寺(梅護寺)にこの原木があったということから名付けられた。
親鸞聖人が島流しから還られたおり、旅の疲れで腰を掛けた時、その傍にあった桜に数珠を掛けられたら、こんな数珠のような花が咲いたっということから・・・
花の真ん中を見ると同じように(菊桜)緑色の萼片があります、そこからまた花が咲くのでコレも二段咲きしますね。菊桜との違いは花びらの後ろの萼片が、フツーは5個あるんですが、菊桜系統はフツーある萼片の間に副萼片が付きます、その副萼片の見え方が菊桜と梅護寺数珠掛桜とは違います(わんちゃん的には、う~~NN??花びらが多いなぁ・・・ぐらいかな?)
ウコン(鬱金)
花の中心が赤くなっているのは、咲いてからだいぶんと日にちが経ってるなぁっと言うのが分かる・・・
花が咲いてしばらくすると黄色系に咲きます
ギョイコウ(御衣黄)
ウコンに似てますが花びらがイナバウワーしてますね、花の中心が赤くなっているので花が咲いてからだいぶん経ってます,
黄色っとありますが、花が咲いた直後は緑色で葉っぱと見分けがつかないくらい。
緑色っと言うのはクロロフィル(葉緑素)なんで光合成をします、花びらでも光合成をします。ということは、花びらとは、葉っぱが変化してできた植物の生殖器官っということが植物学的には言われています。花ってもともと葉っぱだったんですよ。
フゲンゾウ(普賢象)
室町時代のころより親しまれていたと・・・
同じDNAが挿し木、接ぎ木をして親のDNAを子に伝えていく、そういった技術があって、今に残っていきます。
葉化した雌しべが1本~2本あるのが普賢菩薩が載っておられた象の鼻に似るとも牙に似るとも言われています。
アマノガワ(天の川)
この品種はぜんぶ枝が上を向いて、花が上を向いて咲いてます
(桜はだいたい、下向きに咲いている)
コトヒラ(琴平)
四国の琴平さんにあるっと言われてます。
フツー八重咲って花が大きいんですが、コレは小さいですね、珍しいんですよ。
【おまけ】
八重桜は、人に押されるおもいで、大阪の造幣局の通り抜けに見にいきました。でも、こうやってゆっくり見るのがいいですね。しかも「さくらさくら」のBGMで・・、ベトナムにいる私には、ほんとうに目の保養です。
数珠掛けとか普賢象とか、由緒ありそうな名前や匂という風雅な名前も、日本人の桜を愛してきた長い歴史を感じました。
私は、とくにはじめてみたウコンが心にとまりました。緑っぽい色が、花びらにとどまっているのが、新鮮でした。
京都府立植物園北山門入って、ちょっと右側にソメイヨシノ以外の桜を集めたところがありました、っということを名誉園長さんとの観察会で知り「ほぉ~」でした
正門から入って真っ直ぐのところは桜林と名付けられてソメイヨシノが中心で早咲きの桜とか・・・
「ウコン」に一目惚れ?されましたか。
よく似てる「ギョイコウ(御衣黄)」を見たとき「おや!」っと思ったモンでした。