【わんちゃんの独り言】

毎日の生活の中で見たこと、聞いたこと、感じたこと、思いついたこと等々書き留めています
(コメント大歓迎デス・・・・・)

戦争を詠む PART2

2022-05-03 | 折々の花~散歩道で~
<永田和宏選>
火柱のロシアの戦車に溜飲が下がるそこにも人がいるのに(観音寺市)篠原俊則
昨日まで遊具のありし公園が墳墓になりて十字架の立つ(安曇野市)武田光弘
プーチンもゼレンスキーも名を残す無名の人は死にゆくばかり(千葉市)塚谷隆治
【評】篠原さん、「見る」側の安易な心理を鋭く衝(つ)いた一首。一方的にロシア軍、その兵士らを悪と決めつけてはその本質は見えてこない。

 <馬場あき子選>
戦争をしない生きもの春の野に雲雀と燕がこぼすさえずり(観音寺市)篠原俊則
絨毯(じゅうたん)に春の光の射し来ればトルコの駱駝(らくだ)微(ほの)かに歩む(五所川原市)戸沢大二郎
ウクライナ攻撃止まずわが郷は罪の如くに春の深まる(亀岡市)俣野右内
【評】 日々ウクライナの情報が伝えられる。
第一首の「戦争をしない生きもの」はそれに触発されてのものか。下句に生の活力がみなぎる。
第二首はトルコ絨毯にさす春光。下句の駱駝の織り柄に添えた「微かに歩む」に独特の気分がある。
 
<佐佐木幸綱選>
戦争で町が廃墟と化しゆくを進行形で見てる驚き(大洲市)村上明美
動物がおびえていると園長は戦火の中に留まるという(前橋市)荻原葉月
日本にも海越え派兵した歴史「侵攻」という言葉の重み(郡山市)柴崎茂
ウクライナの短歌を読みたく日曜のあした朝日を買いに走るも(東広島市)大成健次
ジャベリンやスティンガーなど昨年の春には知らざりし武器を覚える(昭島市)西山美津江
【評】第一~五首、今週もウクライナの歌が多く寄せられた。進行形の戦争の報道をどう短歌にするか。歌人たちの短歌もむろん問われているし、第四首にあるように、この点に関する新聞歌壇の選者の責任も重いのだと思う。

<高野公彦選>
攻められて焦土広がるウクライナいま人びとはムンクの「叫び」(横須賀市)矢田紀子
百四十三個のテディベア並ぶロシアの奪いし子どもらの数(観音寺市)篠原俊則
美しき草色萌ゆるライ麦はいつか黄金の波になりゆけ(国分寺市)小山佐和子
再上映「ひまわり」見つつウクライナの別れあまたを暗がりに泣く(我孫子市)松村幸一
高遠(たかとお)の観桜のヘリ飛ぶ空は爆音止まぬ国に続きおり(伊那市)島村玲子
【評】 一首目、かの国の空にもムンクの「叫び」が湧いているかも。
二首目、死んだ子どもの数だけ置かれたテディベア。
三首目、戦争が終わって農作物が順調に育ち、豊かに稔(みの)ることを願う歌。各句の頭に「う・く・ら・い・な」を置いた折句。
朝日歌壇 2022.5.01日曜日 朝日新聞朝刊九面 
 
【おまけ】
散歩道で咲いてた可憐なお花たち
セイヨウタンポポ(西洋蒲公英、学名 Taraxacum officinale)キク科タンポポ属
 
ヨーロッパ原産の帰化植物。環境省指定要注意外来生物。
日本の侵略的外来種ワースト100に選定されている。
日本の在来種とは外側の総苞の反る点が異なる。

 

ナヨクサフジ (学名:Vicia villosa)マメ科
ヨーロッパや西アジアに自生する植物である。飼料作物として栽培される。

ヘビイチゴ(蛇苺、学名:Potentilla hebiichigo Yonek. et H.Ohashi )バラ科 キジムシロ属
和名の語源については実が食用にならずヘビが食べるイチゴ
ヘビがいそうな所に生育する
イチゴを食べに来る小動物をヘビが狙うことからなど諸説がある。



セイヨウヒキヨモギ(西洋引蓬)ゴマノハグサ科
原産地:地中海沿岸 道端荒れ地に生育

アメリカフウロ(亜米利加風露、Geranium carolinianum)フウロソウ科フウロソウ属
北アメリカ原産の帰化植物。現在は全国の道ばたなどによく見かける


オオバコ(大葉子・学名:Plantago asiatica)オオバコ科オオバコ属の多年草。

高地から平地まで、道端などによく生える野草で、地面から葉を放射状に出して、真ん中から花穂をつけた茎が数本立つ。
葉は薬草として利用され、漢方薬でも使われている。
中国では車前草(しゃぜんそう)ともいうスモトリグサ(相撲取り草)の別名もある。

ノヂシャ (野萵苣、学名: Valerianella locusta )スイカズラ科 (またはオミナエシ科)ノヂシャ属


おもにサラダ用として生食する 。 チシャ(キク科)とは近縁ではない。





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