AARON NEVILLE / BRING IT ON HOME... THE SOUL CLASSICS
5月15日、ビルボードライヴ東京にて、アーロン・ネヴィルのライヴを観てまいりました。私が観たのはこの日の2ndショー。東京公演の最終ステージであります。ニューオーリンズが生んだ奇跡のゴールデンヴォイス、黒いヨーデルとも賞される、アーロン・ネヴィルの唯一無比の歌声をたっぷり堪能してまいりました。
これまでネヴィル・ブラザーズでは何度も来日しているものの、ソロ名義では今回が初めての来日。ソロ・アルバムも多数リリースし、ソロ・シンガーとしても絶大な人気を誇るアーロン・ネヴィルですから、まさに待望の来日公演です。私もアーロンのソロ公演はニューオーリンズに行かなきゃ観れないんじゃないか?と半ば諦めていたので、ビルボードからアーロンのソロ公演が発表された時は一瞬目を疑いましたよ!まさか日本でアーロンのソロ公演が観れるとは!しかもチャールズ・ネヴィルまで同行してくれるなんて、まさにビルボード様々です!
さて、私は前から3列目の席、テーブルで言うと前から2列目、中央より向かって右寄りの席に座りました。本当は3列目のド真ん中が良かったのですが、そこは先客がいらっしゃったので、その隣のテーブルを選びました。斜めからアーロンがよく見えそうだったので。しかしマイクの位置からチャールズの立ち位置が私の席とは逆の左側だと分かって少々がっかり。私としたことが、うっかりしてました。
バック・メンバーは、チャールズ・ネヴィル(Sax)、マイケル・グッズ(Key)、福田眞國(G)、デヴィッド・ジョンソン(B)、アール・スミス(Ds)の5人。マイケル・グッズと福田さんはネヴィル・ブラザーズのバンド・メンバーとしても活躍し、近年のネヴィル・ブラザーズの来日公演にもメンバーとして来日している方。
まずはチャールズ・ネヴィルを含むそのバック・メンバーが登場し、挨拶代わりの一曲。チャールズ・ネヴィルをフューチャーした「Her African Eyes」。ネヴィル・ブラザーズの「LIVE ON PLANET EARTH」に収録されていた曲。これ隠れ名曲ですよね。こういう選曲は嬉しい!軽やかな異国情緒を感じさせるチャールズのアルト・サックスの音色が素敵でした。
そしていよいよアーロン・ネヴィルが登場。チャールズ兄さんとちょこんと拳を合わせステージ中央へ。70歳を超えているとは思えないマッチョな身体に帽子が良く似合う。まずはネヴィル・ブラザーズの傑作「BROTHER'S KEEPER」から、そのラストを締めたレナード・コーエンの名曲「Bird On A Wire」。ゆったりと宙を舞うようなメロディーが、ヨーデルのような筋回しと振幅の深いビブラードで華麗に彩られる。その響きはまさにゴールデンヴォイス。顔をしかめて振り絞るように歌う繊細なファルセットは、若い頃とはまた違う、今のアーロンならではの美しさ。
続いてヴァン・モリソンの「Crazy Love」。イントロが鳴ると一部のお客さんから拍手が漏れました。私もアーロンの歌う「Crazy Love」大好きなので、そりゃもう、うっとりでした。そしてホール&オーツの「Sara Smile」。この曲を歌う前にアーロンが、“my wife"と言っていたのですが(その前後の言葉は残念ながら聴き取れず…)、実はアーロンの現在の奥様の名前が“サラ(Sarah)”なんですよね。アーロンの優しい愛妻家の一面が感じられたこともあり、この「Sara Smile」はホント甘味でしたね。ちなみにネヴィル・ブラザーズの09年のジャズフェス録音盤でもアーロンはこの曲を歌ってまして、その時は“my fiancee "と言っています。
続いて「Ave Maria」。生で聴くアーロンの「Ave Maria」ですよ!もう至福この上ありませんでしたね。あの静かに祈るような歌唱が作り上げる空間は、あまりに静謐すぎてまるで時間が止まったようでした。ちなみに、私事で恐縮ですが、私、自分の結婚披露宴でキャンドルサービスというのをやりまして、式場に頼んでそのバック・ミュージックにかけてもらったのが、アーロンの「Ave Maria」だったんです。もう15年も前の話ですけど、なんかその時のことを思い出しちゃいましたね~。ってどうでもいい話ですいません。
さて、美し過ぎる「Ave Maria」で割れんばかりの拍手喝采を受けたアーロンが一旦ステージを降ります。と言うことは、そうです、チャールズ・ネヴィルです。もちろんチャールズはこれまでの曲でも、アルトとテナーを持ち替えながらその独特の怪しさを持った音階で存在感を発揮していまいました。そのチャールズと言えば「Besa Me Nucho」です。これは近年のネヴィル・ブラザーズの来日公演でも、彼のソロタイムで必ずと言っていい程披露されていた曲。正直、今回もこの曲が始まった瞬間、またこの曲? とか思っちゃいましたが、いやはやこれが良かった! チャールズ節全開なのはもちろんですが、その緩急の付け方が絶妙で、しかもそれとバシッとシンクロする、メリハリの効いたバックの演奏がまた素晴らしかった。ネヴィルズ組はもちろん、このドラムスさんとベーシストさんもかなりのやり手ですよ。チャールズのノリも含めて勢いのある演奏にグイグイ引き込まれましたね。
再びアーロンが戻っての「Fever」。ネヴィルズを踏襲したファンキーなリズムが心地良い。そして最後にアーロンがアクロバティックな喉回しを連発する。これはホント誰にも真似出来ない技。まさに“黒いヨーデル”。素晴らしかった! さらに「Everybody Plays The Fool」。ソロ作「WARM YOUR HEART」に収録されたメイン・イングリーディエントのカヴァーですけど、私、この曲大好きなんですよ! アーロンのスウィート&トロピカルな持ち味が気持ち良くて堪らない。この曲が生で聴けて嬉しかったです!
軽やかな「Everybody Plays The Fool」の後はどっぷりとした「A Change Is Gonna Come」。言わずと知れたサム・クックの名曲にしてアーロンの十八番!艶っぽいながらも何処か陰を感じさせるアーロンの歌声、独特の筋回しから、スピリチュアルなエモーションをたたえたファルセット。それはもはや崇高と称したい美しさ。間奏はチャールズのサックス・ソロから福田さんのギター・ソロへ。ソウルフルなチャールズもさることながら、福田さんのタメを効かせつつ切れ込んでいくようなブルージーなギターが素晴らしかったですね。パキッとしながらも太い音色がまた良かったです。
しかしチャールズと福田さんの見せ場はなんと言っても「Yellow Moon」での最後の掛け合いですよ。しかもそれまでステージ向かって左側にいたチャールズがこの時ばかりは右側へ移動して福田さんと向かい合ってバトルする。その位置はちょうど私の目の前!! これは迫力ありましたね! 私は20年前にネヴィル・ブラザーズを初めて観て以来、この掛け合いが大好きなんですよ! しかもここまで間近で観ることは多分初めて。感無量でしたね! 腰を落としてゆったりとグラインドさせながら福田さんを煽るように吹くチャールズが格好良かった!
ネヴィルズ色の強い王道なセットリストの中で一際異彩を放っていたのがハンク・バラード&ザ・ミッドナイターズによる50年代のヒット曲「Work With Me Annie」。こういう選曲はドゥー・ワップが好きなアーロンらしくて、そのノベリティ調も相まってなんかほっこりしましたね。もちろんこういう曲を歌うアーロンも最高! そして本編ラストはアーロン・ネヴィルの代名詞「Tell It Like It Is」。ビルボードのような小さなクラブで、しかも間近で聴く「Tell It Like It Is」。極上でしたね。うっとりでしたよ。
歌い終わると同時に観客もスタンディングオベーション。中央に集まったメンバー達を割れんばかりの拍手喝采が迎える。そしてステージを去っていくメンバー達。一際大きくなる拍手の嵐、するとアーロンが歩みを止めて、もう1曲?みたいな仕草をする。そして歌い始めたのが「Amazing Grace」。まるでファルセットがキラキラと客席に降り注ぐような美しさ。ただただジーっと聴き入りました。やはりアーロンの歌う「Amazing Grace」は特別です。感動でした! そして再び中央に1列に並んだメンバー達が、一斉に観客達へ投げキッス。およそ1時間強。短めのセットとは言え、アーロン・ネヴィルのソロ公演というプレミア感濃厚なステージでした。
そして終演後のお楽しみはサイン会。私もアーロンとチャールズからサインを貰いました。特にアーロンはかなり長い時間、サイン会をされてましたね。何となくその風貌から怖い人?というイメージもあったかもしれませんが、疲れている中、一人一人と穏やかに接しているアーロンはとても暖かく、素敵な人でした。ライヴ中にも感じましたけど、芯の強い優しさを感じさせるような視線が印象的でしたね。長いサイン会を終え、楽屋に引き上げるアーロンを、最後まで残っていたファン達が拍手で送ったんですけど、その拍手にアーロンは歩みを止め、自らファン達に手を差し伸べ、再び握手してくれました。素晴らしい歌声を聴かせてくれたアーロン、そのアーロンに心から感謝するファン達、そのファンの気持ちに応えるアーロン、なんか感動的でしたね。
追記:来日ツアー中にアーロンが自身のツイッターでこんなツイートをされています。
「Farewell show for guitarist Makuni Fukuda. He is a great musician and even better person. He will be missed dearly.」
これは福田さんがアーロンのバンドを去るということでしょうか? そう言えば、コンサートの終演時、アーロンはしきりに福田さんへの賛辞を述べていましたし、バンド・メンバー達も福田さんに歩み寄り抱き合ったりしていましたっけ。もしそうなら寂しいですよね。それにネヴィル・ブラザーズのことも気になります。どちらにしろ福田さんの活躍は、我々ニューオーリンズ愛好家の日本人にとって、誇りですよね~!
セットリスト↓
01. Her African Eyes
02. Bird On A Wire
03. Crazy Love
04. Sara Smile
05. Ave Maria
06. Besa Me Nucho
07. Fever
08. Everybody Plays The Fool
09. A Change Is Gonna Come
10. Yellow Moon
11. Work With Me Annie
12. Tell It Like It Is
-----------------------
13. Amazing Grace
メンバーの足下にあったセットリストには「Stand By Me」や「Bob Marley Medley」なんかを含む17曲が記されていましたが、それらは端折られたようです…。
CHARES NEVILLE & DIVERSITY / CHARES NEVILLE & DIVERSITY
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08.10.31 ネヴィル・ブラザーズ@JCBホール 2
08.10.30 ネヴィル・ブラザーズ@JCBホール 1
5月15日、ビルボードライヴ東京にて、アーロン・ネヴィルのライヴを観てまいりました。私が観たのはこの日の2ndショー。東京公演の最終ステージであります。ニューオーリンズが生んだ奇跡のゴールデンヴォイス、黒いヨーデルとも賞される、アーロン・ネヴィルの唯一無比の歌声をたっぷり堪能してまいりました。
これまでネヴィル・ブラザーズでは何度も来日しているものの、ソロ名義では今回が初めての来日。ソロ・アルバムも多数リリースし、ソロ・シンガーとしても絶大な人気を誇るアーロン・ネヴィルですから、まさに待望の来日公演です。私もアーロンのソロ公演はニューオーリンズに行かなきゃ観れないんじゃないか?と半ば諦めていたので、ビルボードからアーロンのソロ公演が発表された時は一瞬目を疑いましたよ!まさか日本でアーロンのソロ公演が観れるとは!しかもチャールズ・ネヴィルまで同行してくれるなんて、まさにビルボード様々です!
さて、私は前から3列目の席、テーブルで言うと前から2列目、中央より向かって右寄りの席に座りました。本当は3列目のド真ん中が良かったのですが、そこは先客がいらっしゃったので、その隣のテーブルを選びました。斜めからアーロンがよく見えそうだったので。しかしマイクの位置からチャールズの立ち位置が私の席とは逆の左側だと分かって少々がっかり。私としたことが、うっかりしてました。
バック・メンバーは、チャールズ・ネヴィル(Sax)、マイケル・グッズ(Key)、福田眞國(G)、デヴィッド・ジョンソン(B)、アール・スミス(Ds)の5人。マイケル・グッズと福田さんはネヴィル・ブラザーズのバンド・メンバーとしても活躍し、近年のネヴィル・ブラザーズの来日公演にもメンバーとして来日している方。
まずはチャールズ・ネヴィルを含むそのバック・メンバーが登場し、挨拶代わりの一曲。チャールズ・ネヴィルをフューチャーした「Her African Eyes」。ネヴィル・ブラザーズの「LIVE ON PLANET EARTH」に収録されていた曲。これ隠れ名曲ですよね。こういう選曲は嬉しい!軽やかな異国情緒を感じさせるチャールズのアルト・サックスの音色が素敵でした。
そしていよいよアーロン・ネヴィルが登場。チャールズ兄さんとちょこんと拳を合わせステージ中央へ。70歳を超えているとは思えないマッチョな身体に帽子が良く似合う。まずはネヴィル・ブラザーズの傑作「BROTHER'S KEEPER」から、そのラストを締めたレナード・コーエンの名曲「Bird On A Wire」。ゆったりと宙を舞うようなメロディーが、ヨーデルのような筋回しと振幅の深いビブラードで華麗に彩られる。その響きはまさにゴールデンヴォイス。顔をしかめて振り絞るように歌う繊細なファルセットは、若い頃とはまた違う、今のアーロンならではの美しさ。
続いてヴァン・モリソンの「Crazy Love」。イントロが鳴ると一部のお客さんから拍手が漏れました。私もアーロンの歌う「Crazy Love」大好きなので、そりゃもう、うっとりでした。そしてホール&オーツの「Sara Smile」。この曲を歌う前にアーロンが、“my wife"と言っていたのですが(その前後の言葉は残念ながら聴き取れず…)、実はアーロンの現在の奥様の名前が“サラ(Sarah)”なんですよね。アーロンの優しい愛妻家の一面が感じられたこともあり、この「Sara Smile」はホント甘味でしたね。ちなみにネヴィル・ブラザーズの09年のジャズフェス録音盤でもアーロンはこの曲を歌ってまして、その時は“my fiancee "と言っています。
続いて「Ave Maria」。生で聴くアーロンの「Ave Maria」ですよ!もう至福この上ありませんでしたね。あの静かに祈るような歌唱が作り上げる空間は、あまりに静謐すぎてまるで時間が止まったようでした。ちなみに、私事で恐縮ですが、私、自分の結婚披露宴でキャンドルサービスというのをやりまして、式場に頼んでそのバック・ミュージックにかけてもらったのが、アーロンの「Ave Maria」だったんです。もう15年も前の話ですけど、なんかその時のことを思い出しちゃいましたね~。ってどうでもいい話ですいません。
さて、美し過ぎる「Ave Maria」で割れんばかりの拍手喝采を受けたアーロンが一旦ステージを降ります。と言うことは、そうです、チャールズ・ネヴィルです。もちろんチャールズはこれまでの曲でも、アルトとテナーを持ち替えながらその独特の怪しさを持った音階で存在感を発揮していまいました。そのチャールズと言えば「Besa Me Nucho」です。これは近年のネヴィル・ブラザーズの来日公演でも、彼のソロタイムで必ずと言っていい程披露されていた曲。正直、今回もこの曲が始まった瞬間、またこの曲? とか思っちゃいましたが、いやはやこれが良かった! チャールズ節全開なのはもちろんですが、その緩急の付け方が絶妙で、しかもそれとバシッとシンクロする、メリハリの効いたバックの演奏がまた素晴らしかった。ネヴィルズ組はもちろん、このドラムスさんとベーシストさんもかなりのやり手ですよ。チャールズのノリも含めて勢いのある演奏にグイグイ引き込まれましたね。
再びアーロンが戻っての「Fever」。ネヴィルズを踏襲したファンキーなリズムが心地良い。そして最後にアーロンがアクロバティックな喉回しを連発する。これはホント誰にも真似出来ない技。まさに“黒いヨーデル”。素晴らしかった! さらに「Everybody Plays The Fool」。ソロ作「WARM YOUR HEART」に収録されたメイン・イングリーディエントのカヴァーですけど、私、この曲大好きなんですよ! アーロンのスウィート&トロピカルな持ち味が気持ち良くて堪らない。この曲が生で聴けて嬉しかったです!
軽やかな「Everybody Plays The Fool」の後はどっぷりとした「A Change Is Gonna Come」。言わずと知れたサム・クックの名曲にしてアーロンの十八番!艶っぽいながらも何処か陰を感じさせるアーロンの歌声、独特の筋回しから、スピリチュアルなエモーションをたたえたファルセット。それはもはや崇高と称したい美しさ。間奏はチャールズのサックス・ソロから福田さんのギター・ソロへ。ソウルフルなチャールズもさることながら、福田さんのタメを効かせつつ切れ込んでいくようなブルージーなギターが素晴らしかったですね。パキッとしながらも太い音色がまた良かったです。
しかしチャールズと福田さんの見せ場はなんと言っても「Yellow Moon」での最後の掛け合いですよ。しかもそれまでステージ向かって左側にいたチャールズがこの時ばかりは右側へ移動して福田さんと向かい合ってバトルする。その位置はちょうど私の目の前!! これは迫力ありましたね! 私は20年前にネヴィル・ブラザーズを初めて観て以来、この掛け合いが大好きなんですよ! しかもここまで間近で観ることは多分初めて。感無量でしたね! 腰を落としてゆったりとグラインドさせながら福田さんを煽るように吹くチャールズが格好良かった!
ネヴィルズ色の強い王道なセットリストの中で一際異彩を放っていたのがハンク・バラード&ザ・ミッドナイターズによる50年代のヒット曲「Work With Me Annie」。こういう選曲はドゥー・ワップが好きなアーロンらしくて、そのノベリティ調も相まってなんかほっこりしましたね。もちろんこういう曲を歌うアーロンも最高! そして本編ラストはアーロン・ネヴィルの代名詞「Tell It Like It Is」。ビルボードのような小さなクラブで、しかも間近で聴く「Tell It Like It Is」。極上でしたね。うっとりでしたよ。
歌い終わると同時に観客もスタンディングオベーション。中央に集まったメンバー達を割れんばかりの拍手喝采が迎える。そしてステージを去っていくメンバー達。一際大きくなる拍手の嵐、するとアーロンが歩みを止めて、もう1曲?みたいな仕草をする。そして歌い始めたのが「Amazing Grace」。まるでファルセットがキラキラと客席に降り注ぐような美しさ。ただただジーっと聴き入りました。やはりアーロンの歌う「Amazing Grace」は特別です。感動でした! そして再び中央に1列に並んだメンバー達が、一斉に観客達へ投げキッス。およそ1時間強。短めのセットとは言え、アーロン・ネヴィルのソロ公演というプレミア感濃厚なステージでした。
そして終演後のお楽しみはサイン会。私もアーロンとチャールズからサインを貰いました。特にアーロンはかなり長い時間、サイン会をされてましたね。何となくその風貌から怖い人?というイメージもあったかもしれませんが、疲れている中、一人一人と穏やかに接しているアーロンはとても暖かく、素敵な人でした。ライヴ中にも感じましたけど、芯の強い優しさを感じさせるような視線が印象的でしたね。長いサイン会を終え、楽屋に引き上げるアーロンを、最後まで残っていたファン達が拍手で送ったんですけど、その拍手にアーロンは歩みを止め、自らファン達に手を差し伸べ、再び握手してくれました。素晴らしい歌声を聴かせてくれたアーロン、そのアーロンに心から感謝するファン達、そのファンの気持ちに応えるアーロン、なんか感動的でしたね。
追記:来日ツアー中にアーロンが自身のツイッターでこんなツイートをされています。
「Farewell show for guitarist Makuni Fukuda. He is a great musician and even better person. He will be missed dearly.」
これは福田さんがアーロンのバンドを去るということでしょうか? そう言えば、コンサートの終演時、アーロンはしきりに福田さんへの賛辞を述べていましたし、バンド・メンバー達も福田さんに歩み寄り抱き合ったりしていましたっけ。もしそうなら寂しいですよね。それにネヴィル・ブラザーズのことも気になります。どちらにしろ福田さんの活躍は、我々ニューオーリンズ愛好家の日本人にとって、誇りですよね~!
セットリスト↓
01. Her African Eyes
02. Bird On A Wire
03. Crazy Love
04. Sara Smile
05. Ave Maria
06. Besa Me Nucho
07. Fever
08. Everybody Plays The Fool
09. A Change Is Gonna Come
10. Yellow Moon
11. Work With Me Annie
12. Tell It Like It Is
-----------------------
13. Amazing Grace
メンバーの足下にあったセットリストには「Stand By Me」や「Bob Marley Medley」なんかを含む17曲が記されていましたが、それらは端折られたようです…。
CHARES NEVILLE & DIVERSITY / CHARES NEVILLE & DIVERSITY
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12.05.12 アーロン・ネヴィルの課外活動
10.11.13 アーロン・ネヴィルの新作「 I KNOW I'V BEEN CHANGED」
09.08.20 フジロック09・ベスト5 第2位! ネヴィル・ブラザーズ
08.11.02 ネヴィル・ブラザーズ@JCBホール まとめ
08.10.31 ネヴィル・ブラザーズ@JCBホール 2
08.10.30 ネヴィル・ブラザーズ@JCBホール 1