徒然地獄編集日記OVER DRIVE

起こることはすべて起こる。/ただし、かならずしも発生順に起こるとは限らない。(ダグラス・アダムス『ほとんど無害』)

理想と現実/日本を元気にした詩

2005-08-14 06:00:57 | Music
取材を終え、藤井さんに挨拶し別れると、この日野音で行われるイベント『日本を元気にした詩』の開場まで日比谷公園をぶらつく。その合間にR25のアポイント。

15時入場。お盆休みということもあるのか、お客さんの入りは半分程度か。しかしこんな豪華メンバーなのになあ……。出演は頭脳警察(今回に限ってトシさんは不参加)、遠藤賢司、中川五郎、町田康グループ、セ・シアン(早川義夫・佐久間正英)、制服向上委員会、PANTA&中川五郎 with SKi。そしてライブの合間のコメンテーターとして福島瑞穂、宮台真司、ピーター・バラカン、高取英、小西克哉、藤井誠二。観に行きなさいよ、まったく(コメンテーターに好き嫌いはあろうが)。会場ではアルタミラピクチャーズのSさんと友人の方と遭遇。席も空いていたので、頭脳警察登場まで一緒に観る。

まずは“行動するアイドル”制服向上委員会が登場し、PANTA&中川五郎と共に『理想と現実』。五郎さんらしい直接的な詞、PANTAさんらしいメロディアスな楽曲。このイベント自体がPANTAさんプロデュースの制服向上委員会のアルバム、戦後60年記念『日本を元気にした歌』(制服向上委員会27thCDアルバム!)をテーマにしている。『アメリカ』、『恋のバカンス』などを披露。

「僕は一度も就職というものをしたことがないんですが……」のMCの後に歌った五郎さんの『30歳の子供』は熱かった。また一段と若くなっているような気がする

早川義夫さんと佐久間正英さんが登場したあたりから雷鳴が響き、雨が落ちてきた。さらに最後部の席にいたので蝉の鳴き声も凄まじい。野音の夏ですな。『音楽』、『身体と歌だけの関係』、『父さんへの手紙』『マリアンヌ』、『ラブジェネレーション』、『この世で一番キレイなもの』等をMCなしに一気に歌い切る。
町田康グループの時には雨は落ちているけれども思い切って前のブロックまで突入。お客さんは少なかったけれども康さんはとても楽しそうだった。ベースを弾いてるのはshima-chang。次回は9月27日(火)、LIQUIDROOM ebisu。対バンは怒髪天。
エンケンさんは『不滅の男 エンケン対日本武道館』そのもののステージを披露。次こそ試写行かなきゃなあ……。

そして頭脳警察。当然できるだけ前に行く。
藤井さんは、あんまりPAの調子がよくないのかモニターに思いっきり蹴りを入れる。ま、しかしそこは日本を代表するラウドなギタリスト。やはりかっこいいっス。女なら惚れる。アンコールではエンケンのハープと制服向上委員会のコーラスを交えた『コミック雑誌なんかいらない』。豪華過ぎ……。

Sさんから別れ際に『不滅の男』のプレスビデオとリリースを頂く。次は行く。

PANTA&中川五郎 with SKi『理想と現実』、Maju『Maju-2』、松田文『Slick Slide Slide』、高浪敬太郎『LIFE-SIZE ROCK』購入。

【町田康グループセットリスト】
①夫婦茶碗
②昔の話ばっかりしてる奴
③頭が腐る
④うどんの中の世界
⑤あなたに会えてよかった
⑥淀川のX団
⑦苦しい事から私は逃げた
(町田康ファンサイトdo the youngより)

【遠藤賢司セットリスト】
①歓喜の歌
②夜汽車のブルース
③ド素人はスッコンデロ!
④夢よ叫べ
(頭脳警察で参加した藤井氏率いるGROOVERSのHP<GROOVEYARD>の中にあるGROOVEVOICEに、楽屋裏でのエンケンさんのことが書かれてます。藤井さんとのやりとりがいかにもエンケンさんらしい…)

【頭脳警察セットリスト】
①仮面劇のヒーローを告訴しろ
②今日は別に変わらない。
③people
④軍靴の響き
⑤飛翔
⑥ふざけるんじゃねえよ
⑦時代はサーカスの象にのって
(アンコール)
③コミック雑誌なんかいらない(with遠藤賢司、制服向上委員会)
(2ちゃん頭脳警察スレより)

藤井さん

2005-08-14 04:33:56 | LB中洲通信2004~2010
10月号。13時に野音でグルーヴァーズの藤井一彦さんのコメント取材。

日比谷公園に着き、まず野音の楽屋へ向かうと頭脳警察ご一行は食事中。そんなつもりはなかったのだがPANTA御大と思いっきり目が合ってしまったので、「藤井さんはどちらですか?」と御大に訊いてしまった(さすがに御大も「何でオレに訊いてんだよ」みたいな顔をしていたが……失礼しました)。楽屋の外に出てフライングパブリッシャーズの石井さんに挨拶。町田康グループのリハを見ていた藤井さんを発見。野音の横のカフェで話を伺う。

藤井さんは80年代末からグルーヴァーズをキープオンし続ける同世代のバンドマンである。SIONさんへの思いもストレートで、ダイレクトで、オレに近い感覚だと感じて嬉しくなってしまった(話の中で「例えば……」で挙げていただいた楽曲がまさに一緒だった)。藤井さんもベテランだけれども、さらに強者揃いのMOGAMIの中では最年少。その感じがよくわかった。

さらに昨日、池畑さんと井上さんに訊いた質問を藤井さんにもぶつけてみる。これは今グルーヴァーズが取り組んでいるニューアルバム制作のためのシステム、アドバンスメンバーシップの話へつながっていく。ミュージシャンにとってのインディペンデントとは何か、ミュージシャンとファン(リスナー)との関係とは何か。湯島レコードの話題に少々絡めながら1時間ほど話を聞く。このあたりも10月号で紹介。

これで一応SIONさん特集の取材は終了(実は“大物”が最後に残っているのだけれども)。
今フジテレビで丁度SIONさんのアコースティックライブが流れている。何てタイミングがいいんだろう。これからSIONとMOGAMIの物語を組み立てる。『砂の城』みたいなもんかな……。